猫伝染性鼻気管炎(FVR)（猫ヘルペスウイルスⅠ型：FHV-Ⅰ）

Feline Viral Rhinotracheitis（FVR）　猫伝染性鼻気管炎（猫ウイルス性鼻気管炎）

αヘルペスウイルスに属するDNAウイルスにより起こります

 

結膜炎や鼻炎を起こす病気で　仔猫の目が塞がって　保護主がファムビルシロップやらアシクロビル眼軟膏をよく買いに来られます

 

他のαヘルペス同様、回復してもウイルスは猫の三叉神経に潜伏し、猫がストレスを受けると再活性化します

 

 

 

人も睡眠不足、発熱時、ストレスや疲れた時、抵抗力が落ちると 口唇ヘルペス

 

（単純ヘルペスウイルスⅠ型；herpes simplex virus（HSV-1）；頭部にある三叉神経節に不活性化した状態で潜伏します、ちなみに２型は腰仙髄神経節に終生、潜伏感染します）

 

出ますよね

 

それと同じです　　

 

一方、帯状疱疹の水痘帯状疱疹ウイルス（varicella-zoster virus：VZV）はヘルペスウイルス科のα亜科に属するDNAウイルスで、他のヘルペスウイルスと同様に初感染の後、知覚神経節に潜伏感染しますが、単純ヘルペスとは別のウイルスです　なので帯状疱疹ワクチンを打っても口唇ヘルペスは予防できないんですね

 

　　なぜ、口唇ヘルペスワクチンって開発できてないんだろう～？

　　(*´･ω･)(･ω･｀*)ﾈｰ

 

帯状疱疹は知覚神経のあるトコなら どこにでも発症しますが、身体の左右いずれか片方の、知覚神経の支配領域に発症するのが一般的です

 

 

　　＼_(*・ω・)ﾊｲ､ｺﾚﾈ､ｺﾚ

 

 

話しは猫に戻るけど 猫伝染性鼻気管炎（猫ヘルペスウイルス）は猫３種混合ワクチンで予防が可能です

　

　当クリニックで　２０００円で好評　接種中です

 

　　　　(´･ω･)⊃💉　ヾ(⌒(_*Φ ﻌ Φ*)_ﾆ

 

 

しかし野良だと既に結膜炎を起こした状態で保護されることが多いです

 

熱もなく、健康で症状がないなら、８週令未満でも 捨てワクチン（移行抗体でブロックされる可能性があるワクチン）として接種する手もあるけど、既に状態が悪い場合は接種できないし、状態がいいまま保護される子猫は少ないです

 

母猫も栄養を取られて、分娩・哺乳・育仔ストレスでウイルスを出し、移行抗体が切れた子猫が感染する・・・という　外で暮らしてる猫には感染を防ぐことが難しい病気です

 

幼齢期、感染・発症して１０～２０日で回復しても症状の再発はしばしば あるので生涯に渡って管理が必要となります

 

季節の変わり目　寒くなる時　ちょうど今頃　鼻炎（特発性膀胱炎や胃腸炎も多いけど）が多いのは根底にヘルペスがあるんじゃないかと思います

 

ウィルスは低温・乾燥した空気中で浮遊しやすくなって宿主の呼吸器などから侵入するチャンスが増えます（湿度があるとウイルスは水分を含んで地面に落ち、生存率は下がる）

　　　

　　　それな( ´-ω-)σ

 

 

あと、免疫抑制剤の服用も　要注意ですね

 

　　　　＼＿(´・ω・`)ﾖｰﾁｭｳｲ!!

 

 

猫のヘルペスは人に移らないから安心してください

 

けど人を介して　他の猫ちゃんに移す可能性はあるので　要消毒です

 

　(๑•̀ㅂ•́)و✧