高齢猫を看取るための保護猫シェルターの設立にご支援をお願いします!
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支援総額

1,074,000

目標金額 800,000円

支援者
95人
募集終了日
2023年3月6日

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2025年08月10日 09:00

悲しいお知らせ

 

今月はいつものシェルターだよりに代わって、みなさんにお伝えしなくてはならないことがあります。

 

シェルター第一期生のチャトラが、7月31日の早朝に天へ還ってしまいました。

 

本当はもっと早くお伝えするべきだったのですが、なかなか筆を取る気になれず、ご報告が遅くなったことをお詫びいたします。

 

少し長くなってしまいますが、チャトラの最後の8日間についてまとめてみようと思います。

 

【7月23日】

 

事の発端はこの日の夜でした。

 

普段はほとんど吐き戻しをしないチャトラが、食事の後に胃の中の物を全て吐き出してしまったのです。

 

その時は突然のことに驚くばかりで、それほど体調不良について不安に感じることはありませんでした。

 

チャトラが吐くのが珍しかったとしても、猫が吐くこと自体はさほど珍しいことではなかったからです。

 

とりあえずその日はしばらく様子を見て、チャトラが落ち着いて寝床で横になったのを見届けてから家へ帰りました。

 

【7月24日】

 

この日の朝、チャトラの部屋に入ってみると、至るところにチャトラが吐き戻したと思われる跡が散乱していました。

 

チャトラの部屋には流れキジが一緒に暮らしていますが、前日の様子から察するに吐き戻しの主はチャトラで間違いなさそうでした。

 

これはただ事ではないと感じた私は急いでチャトラに吐き気止めを飲ませ、栄養価の高いご飯を食べさせてから帰りました。

 

そしてその夜、やはりチャトラの部屋には吐き戻しの跡が何カ所も見られました。

 

部屋の2段目で寝込むチャトラ
少しずつ元気が無くなってきた

 

さらに、繰り返し吐き戻すだけではなく、チャトラは食欲を失ってしまったのです。

 

どんな物を目の前に持っていっても、食べようとする素振りすら見せませんでした。

 

吐き戻しが続いている状況で食欲まで無くなってしまったら、栄養不足で体調を崩してしまうおそれがあります。

 

私はチャトラへ耳に塗るタイプの食欲増進剤を投与して、しばらく様子を見ましたが、食事量は芳しくありませんでした。

 

それでも時間をかけて1食分の半分ほどまでは食べさせ、その後は食欲増進剤が効いてくれることを祈って家に帰りました。

 

【7月25日】

 

この日の朝は吐き戻しの量こそ減っていましたが、それは事態が好転したのではなくさらに悪化したことを示していました。

 

すでにチャトラは体内から吐き戻すほど食事を摂っていなかったのです。

 

部屋には私がいない時でもチャトラが自由に食事できるよう、数カ所にご飯を置いておきましたが、一切口を付けていないようでした。

 

しかも、チャトラのトイレには異様に黄色いオシッコが残っていました。

 

これは栄養不足で黄疸がはじまっている兆候で、放置しておけば命に関わる症状です。

 

寝床で寝込んでしまったチャトラ
ついに食欲も無くなってしまった

 

深刻な事態と思われただけに急いで病院に駆け込むべきでしたが、間の悪いことにこの日はかかりつけの病院の休診日でした。

 

他の病院でチャトラを診てもらうことも考えましたが、長く主治医を務めてもらった先生に診てもらう方が安心です。

 

それに、命に関わるような症状なら、なおさら信頼できる先生に診てもらいたいというのが本音でした。

 

こうして、私はこの日に他の病院で診てもらうのではなく、1日待ってでもかかりつけの病院で診察する選択肢を採りました。

 

体調不良で部屋の隅に隠れてしまったチャトラ
心配した流れキジが寄り添ってくれた

 

チャトラが最初に吐き戻してからわずか3日でしたが、あっという間にチャトラの身体は弱ってしまいました。

 

この日の夜から部屋を歩く足取りがおぼつかなくなり、寝床に横になる時も身体を支えきれず倒れ込むようになったのです。

 

そんなチャトラの衰弱した様子を見て、私は身体の震えが止まりませんでした。

 

よろつきながら歩くチャトラの姿が、1月に亡くなったぴぃちゃんの末期の姿に重なったからです。

 

そして、どんな時でも堂々とした体躯で泰然としていたチャトラが、ここまで弱ってしまったことに恐怖に似た感情を抱きました。

 

それは、チャトラを失うことへの恐怖だったのかもしれません。

 

とにかく次の日の朝一番で病院に行くためにも何とか無事に朝を迎えて欲しい、と祈るような気持ちでひと晩を過ごしました。

 

【7月26日】

 

この日の早朝、チャトラは一層と弱った姿で寝転んでいました。

 

ひとまずチャトラが無事だったことに安堵する一方で、果たして体調の回復が見込めるのかどうか、言いようもない不安を覚えたのです。

 

その後、病院へ行って様々な検査を行った結果ですが、チャトラの体調不良の原因が膵炎ということが判明しました。

 

気になる黄疸の症状は、膵炎が進行していることが原因でした。

 

その他の検査結果も芳しいものではなく、入院して治療に専念することになりました。

 

検査結果でチャトラの体調不良は膵炎と判明した
しばらく入院して治療に専念することに

 

ただ、この時点ではチャトラの症状は完治が難しいものではなく、しっかりと栄養が摂れれば回復に向かうだろう、という見通しだったのです。

 

私は病院へ連れていくのを1日遅らせた負い目がありながらも、チャトラの症状が手遅れではなかったことに安堵したのです。

 

こうして先生の説明を聞いた後、動物病院の小さなケージに入院したチャトラを何度も撫で、一刻も早く元の姿に戻ってくれるよう祈りながら帰宅しました。

 

【7月27日】

 

この日から入院したチャトラの面会へ行くようになりました。

 

投薬と点滴で脱水症状からは回復したチャトラでしたが、相変わらず食欲は戻っていませんでした。

 

病院では高栄養食を少しずつ強制給餌しているようですが、未だに黄疸の症状は改善せず回復まで時間を要する見込みでした。

 

さらに、この日から貧血の症状が進行していました。

 

チャトラの検査結果
貧血の数値が悪化していた

 

原因は点滴による体内への水分補給によって、血液が薄まっているためでした。

 

これは脱水症状からの回復を優先したためで、翌日からは点滴の量を減らしながら様子を見ていくことになりました。

 

病院の狭いケージで小さくなっているチャトラが本当に可哀想でしたが、入院しながら治療しなければ完治は難しい症状ですし、我慢してもらうしかありません。

 

私はケージの中のチャトラをゆっくり撫でて、少しでもご飯を食べるよう言い聞かせてから帰宅しました。

 

【7月28日】

 

この日も昼からチャトラの面会に行き、今後の治療方針について先生と相談しました。

 

当初の予定では翌29日が退院予定日となっており、自宅での栄養補給や投薬の内容について話を聞いておく必要があったためです。

 

また、さらなる問題となったのが点滴の量を減らしても、貧血の症状が改善しなかったことです。

 

食欲が戻らず十分な栄養が摂れていない状態では、貧血から回復するのは簡単なことでは無いそうです。

 

なかなか回復の傾向が見られないチャトラ
新たな治療内容を検討する時期になった

 

そこで、膵炎の治療と並行して造血剤を投与することになりました。

 

ただし、造血剤は1度の投与では効果が薄く、週に1度の投与を3回続ける必要があります。

 

しかも、造血剤は飲み薬ではなく注射薬なので、退院しても毎週病院にチャトラを連れていかなくてはなりません。

 

頻繁な通院によってチャトラの身体に負担が掛からないか心配でしたが、貧血が改善しなければいつまでも体調不良が続いてしまいます。

 

私は迷いながらも、造血剤の投与を決意しました。

 

私の腕に顔を寄せて甘えるチャトラ
入院3日目となり寂しいのかもしれない

 

一方、この日のチャトラは少し体調が良さそうでした。

 

脱水症状がすっかり治ったおかげで、身体が楽になったようです。

 

そのため、いつもの狭いケージではなく、少し広い診察室でチャトラと面会できました。

 

私は診察台で寝そべるチャトラの身体を、時間を掛けて撫でてあげました。

 

チャトラも私が来たことが嬉しかったのか、喉をゴロゴロ鳴らしながら顔を近づけてくれました。

 

退院してあと3週間頑張れば元のチャトラに戻れる、そう信じながら帰宅しました。

 

【7月29日】

この日の朝、チャトラの面会に行くために身支度をしていると、動物病院から電話が掛かってきました。

 

電話の内容はチャトラが息苦しそうにしていたので検査したところ、肺の周りに胸水が溜まっていることが分かったそうです。

 

胸水の原因は水分補給による身体のむくみによるものらしいのですが、心疾患の可能性も考えれられるため、利尿剤による治療と心疾患の検査を行うことになりました。

 

そのため、当初の退院予定は延期になり、翌30日に様子を見て退院することになったのです。

 

病院に着いてチャトラに面会すると、いつものケージではなく酸素室に移っていました。

 

酸素室の中で過ごすチャトラ
だいぶ呼吸が楽になったようだった

 

酸素室で呼吸が楽になったせいなのか、胸水で苦しそうな様子はありませんでした。

 

ただ、膵炎だけではなく心疾患の可能性まで生じたことで、今後の先行きは一層と暗く感じられました。

 

今まで元気だったチャトラが急に様々な症状で衰弱してしまったのは、猫エイズが発症している可能性があったからです。

 

もし猫エイズが発症して体内の免疫機能が失われていたとしたら、どんな治療を続けたとしても完治に至ることはありません。

 

酸素室の中のチャトラを撫でているところ
1日でも早く回復して欲しかった

 

まだチャトラと別れるのは早すぎる、そんな思いに駆られた私にできるのは、猫エイズが発症していないことを願うことだけでした。

 

こうして、次々と病魔が襲うチャトラの身を案じるたびに、胸が締め付けられるような苦しみに覆われました。

 

この日は酸素室で安静にしているチャトラの頭をそっと撫で、せめてゆっくり眠れるよう祈りながら帰宅しました。

 

【7月30日】

 

この日の昼、チャトラの全ての検査が終わり、ようやく退院の許可が下りました。

 

気になる胸水は利尿剤で体外へ排出されたようで、ひとまず息苦しさからは解放されたようでした。

 

実際に酸素室で待つチャトラと面会したところ、入院してから一番綺麗でしっかりとした顔つきになっていました。

 

そして、私が迎えに来たのが分かったのか、いつものチャトラの元気な声で何度も鳴いて呼びかけてきたのです。

 

退院日を迎えたチャトラ
回復の兆しの見える良い表情をしていた

 

それに、チャトラの目には強い光が宿っており、生きようとする意志が感じられました。

 

この様子なら自宅治療で乗り切れるに違いない、と私が思うほどチャトラは良い表情をしていました。

 

退院後は自宅で毎日の栄養摂取と投薬ができるよう、鼻にカテーテルを入れてシリンジで高栄養ミルクや薬を投与することになりました。

 

これなら、チャトラの食欲が回復していなくても、無理なく栄養を与えることができます。

 

退院直前のチャトラ
不安は残るがひとまず山は越えた気がした

 

ただ、退院の際に先生から肺炎の初期症状のような様子が見られる、と言われました。

 

そこで、念のために肺炎用の抗生物質を処方してもらい、膵炎の治療薬と一緒に投与することにしました。

 

こうして、チャトラの4日間に及ぶ入院生活は終わり、ようやく住み慣れたシェルターへと帰ってくることができました。

 

しかし、無事に部屋に着いた瞬間、チャトラの呼吸が急に荒くなり、苦しそうにうずくまってしまったのです。

 

家に着くなりトイレに籠ったチャトラ
息苦しくて落ち着かなかったようだ

 

慌てた私は病院へ電話して話を聞いてみたところ、この時点でできるのは午後の診療開始まで待って病院へ再度連れていくか、専門業者から酸素室をレンタルすることしかありませんでした。

 

いずれにしても、この段階で打つ手が無いことが分かった以上、私にできるのはチャトラが落ち着いてくれるよう、傍に寄り添うことだけでした。

 

チャトラが落ち着くように撫でながら、高栄養ミルクと薬をカテーテルから流し、しばらく様子を見ていたところ、家に着いた時よりもだいぶ呼吸が落ち着いてきました。

 

さて、帰宅したチャトラの寝床ですが色々と迷った挙句、ケージの中へ設置することにしました。

 

しばらくチャトラにはケージで過ごしてもらうことに
使い慣れたクッションとタオルを敷いておいた

 

本当はチャトラの好きなところで寝かせてあげたかったのですが、一緒の部屋で暮らす流れキジがイタズラしてチャトラの鼻のカテーテルを抜いてしまったら困るからです。

 

それに、ある程度の体力が戻るまではケージで安静に過ごして欲しい、というのもありました。

 

そして、この日の夜、ちょっとした奇跡が起きました。

 

相変わらず呼吸はやや荒かったチャトラですが、私が流れキジのご飯を用意していたところ、身体を少し起こして「ニャー」と声をかけてきたのです。

 

その声色はご飯を食べたい時の鳴き声だったので、お皿に入れたちゅーるをチャトラに差し出してみたのですが、やはり顔を動かして食べる体力はありませんでした。

 

そこで、指にちゅーるをつけてチャトラの口元に持っていったところ、私の指のちゅーるを何度も舐めてくれました。

 

おそらく、流れキジと一緒にご飯を食べる長年の習慣が、本能的にチャトラを突き動かしたのでしょう。

 

指先についたわずかなちゅーるだったとしても、チャトラが自ら食べてくれたことで、私の目からは喜びの涙が溢れてきました。

 

ほんの少しだけちゅーるを食べてくれた
些細なことだが本当に嬉しい出来事だった

 

チャトラはまだ生きられる、だから私も頑張ろう、そう決意した夜でした。

 

しかし、チャトラの呼吸の荒さを考えると、自宅治療では限界があるように思われました。

 

もし次の日の朝も呼吸が落ち着かないようなら、再度の入院も視野に入れて病院へ連れていくことにして、その日の夜は帰宅しました。

 

【7月31日】

この日の朝、部屋に入った私の目に飛び込んできたのは、トイレの中でぐったりと横たわっていたチャトラの姿でした。

 

ただならぬ様子に慌てた私は、急いでトイレの中からチャトラを抱き起こしました。

 

私の腕の中に抱え込まれたチャトラは、私の顔を虚ろな眼差しで見つめながら、弱々しく何度か鳴きかけてきました。

 

鼻で荒い呼吸をしながら苦しそうに鳴くチャトラの姿に気が動転した私は、半ば呆然とチャトラを撫でることしかできませんでした。

 

そして次の瞬間、チャトラは私の腕の中で何度か身体を痙攣させた後、全身から力が抜けたように動かなくなってしまったのです。

 

この時点でも何が起きているのか分からなかった私は、チャトラを床に寝かせて首に巻かれたエリザベスカラーを外しながら、チャトラの身体を撫で続けていました。

 

身動きひとつしなくなったチャトラが息を引き取っているのに気づいたのは、エリザベスカラーを外し終えてしばらく経った後でした。

 

チャトラの死を悟った私に、様々な感情が押し寄せてきました。

 

後悔、悲しみ、戸惑い、恐怖…

 

あらゆる感情に吞み込まれた私は、大声をあげて泣き続けました。

 

言葉にならない声を出しながら、10分ほど泣き続けていたと思います。

 

ようやく泣き止んだ私は、チャトラの鼻からカテーテルを抜き取ってあげました。

 

きっと、鼻に異物が入っていたのも、苦しみの原因だったでしょう。

 

唐突に訪れたチャトラとの別れ
言葉にできない感情が押し寄せてきた

 

私は温もりを失いつつあるチャトラの亡骸を撫でながら、絶望に似た後悔を感じていました。

 

どうして肺炎の初期症状があると知りながら、チャトラを退院させてしまったのか…

 

せめて帰宅したその日に再入院させるべきだったのではないか…

 

ほんの半日前のことだけに、後悔する気持ちはひと際強くなっていました。

 

その反面、私の腕の中で亡くなってくれたことは、不幸中の幸いでした。

 

もしチャトラが入院しても助からない運命だったとしたら、ひとり寂しく病院の狭いケージの中で息を引き取っていたことになります。

 

そんな状況の中では、チャトラだって死んでも死にきれない思いだったでしょう。

 

家に帰ってきていたからこそ、私の腕の中で悔いなく息を引き取れたのかもしれません。

 

チャトラの亡骸を遠巻きに眺める流れキジ
流れキジにとっても寂しい別れになってしまった

 

それに、長年の相棒である流れキジとも、最後にお別れの挨拶を済ませることができたはずです。

 

外で暮らしていた頃から数えると7年以上を共に過ごした2匹ですから、最後の時は同じ部屋で迎えさせてあげたいとずっと思ってきました。

 

これは、数年前にチャトラ、2号、流れキジ、私との間で交わした桃園の誓いでもあります。

 

「我ら天に誓う。我ら生まれた日は違えど、死す時は同じ場所を願わん」

 

有名な三国志の桃園の誓いをもじったもので、チャトラたち3匹が同じ部屋で最後の時を迎えられるよう、私が保護して看取ることを約束した時のことです。

 

外猫時代のチャトラ・2号・流れキジ
本当に仲良しで兄弟のような3匹だった

 

残念ながら2号は外猫時代に姿を消してしまいましたが、チャトラの最後に関しては桃園の誓いを果たすことができました。

 

チャトラもあの時の桃園の誓いを覚えていたからこそ、苦しみながらも最後の気力を振り絞って、私がシェルターに来るまで待っていてくれたのでしょう。

 

そう考えると、チャトラが最後に私へ向けて鳴き続けていたのは「遅いよ」「待ちくたびれたよ」「間に合って良かったよ」と伝えたかったのかもしれません。

 

こうして、チャトラは弟分の流れキジが見守る中で、私に抱かれながら天へ還っていきました。

 

【8月1日】

 

この日は、チャトラの葬儀に出掛けることになりました。

 

亡くなった翌日にお別れを済ませるのは寂しい限りですが、今の時期では葬儀を先送りにすることはできません。

 

葬儀には私と友人のいつもの2人に加えて、外猫時代のチャトラを可愛がってくれていた餌やりさんが来てくれました。

 

チャトラの葬儀に出発する直前
流れキジと最後のお別れをすることに

 

私を含めて3人ともチャトラとは2016年からの本当に長い付き合いです。

 

2022年に私が保護してからは、なかなかチャトラが他の人に会うことはありませんでしたが、折に触れて高齢になってきたチャトラの体調を案じてくれていました。

 

特に友人はチャトラを保護する際に手掴みで捕獲してくれたこともあり、ある意味では恩人のひとりでもあります。

 

3人で棺にお花を供えながら交わされるチャトラの思い出話は、いつまでも尽きることはありませんでした。

 

本当にチャトラと最後の時がやってきてしまった
まるで今にも起き出しそうなほど安らかな表情だった

 

そして、いよいよ出棺の時が訪れました。

 

綺麗なお花に囲まれて安らかな表情のチャトラは、眠っているように見えました。

 

そんなチャトラと最後の別れだと思うと、なかなか出棺することができませんでした。

 

このままずっとチャトラを撫でていたら、いつもみたいに起き上がってご飯をねだってくるんじゃないだろうか、と思わせるほど穏やかな表情だったのです。

 

私はチャトラの最後の姿を目に焼き付け、ようやく出棺をお願いしました。

 

その後は3人でお骨取りを済ませ、骨壺を抱いて家へ帰りました。

 

思えばあっという間の8日間でした。

 

7月23日に吐き戻すまでは、食欲も普段通りで特に体調不良を思わせる様子は無かったのです。

 

7月上旬のチャトラ
特に体調不良を感じさせる兆候はなかった

 

何が膵炎を引き起こしたのか今となっては知る由もありませんが、高齢で猫エイズ陽性のチャトラにとってはほんの数日の栄養失調だとしても致命的だったのでしょう。

 

私はすっかり小さくなって骨壺に収まっているチャトラを眺めながら、共に過ごした9年間のことを考え続けていました。

 

外猫時代から毎日のようにお世話していたことを考えれば、チャトラがいない日々というのは9年ぶりに訪れることになります。

 

外猫時代のチャトラ
人懐こく可愛い子だった

 

言い換えれば、私の保護猫活動はチャトラを中心に回っていたようなものなのです。

 

それなのに、主役のチャトラはひと足先に天国へ行ってしまいました。

 

寂しいという言葉では足りないくらい、空虚な毎日がこれからやってくるのかもしれません。

 

それからはぼんやりと過ごす時間が増え、あっという間に1週間が過ぎました。


【最後に】

 

チャトラがいなくなってから1週間が経ち、少しずつ私の気持ちの整理もついてきました。

 

9年という長い年月をチャトラと共に過ごせたこと、そしてシェルターに保護して最後を看取れたことは、本当に良かったと思っています。

 

しかし、チャトラがいなくなったことは様々な意味で、ひとつの大きな区切りになったような気がします。

 

私にとって保護猫活動の象徴でもあったチャトラがいなくなり、今までとは違ったステージへ足を踏み入れたように感じられるのです。

 

チャトラが愛用していた寝床で寝る流れキジ
流れキジも1匹になって寂しいはず

 

そして、チャトラを看取ったことで、本来の目的である高齢猫を看取るためのシェルター、という目的を見つめ直すことになりました。

 

私の下に残った11匹の猫たちは次第に高齢になっていき、場合によっては数匹を同時に看取ることがあるかもしれません。

 

そういった状況になった時、今の環境ではどうしても猫たちのために全ての時間を使うことが難しいのです。

 

チャトラに次いで高齢と思われるえりちゃん
これからは先のことも見据える必要がある

 

実際に今回のチャトラが入院していた時も、自宅、シェルター、病院の3か所を絶え間なく移動することになり、どれだけ時間があっても足りないくらいでした。

 

もしこれが1匹ではなく複数に渡ることがあれば、私の手に負えなくなってしまうおそれすらあります。

 

また、私はチャトラの看取りを経て、闘病という言葉の意味を考え直すことができました。

 

猫の闘病は猫本人だけではなく、保護主の私も一緒に病と闘わなくてはならないのです。

 

頑張って病気と闘ってきたチャトラ
私の方が弱気になっていたかもしれない

 

そのためにも、闘病に集中できない今の環境を見つめ直す必要があります。

 

細部を煮詰めていくためもうしばらく時間は掛かると思いますが、私が新たな目標に挑む際には再び温かい応援を寄せて頂ければ幸いです。

 

ここまで本当に長くなってしまいましたが、お読み頂きありがとうございました。

 

冒頭に記したとおり、7月度のシェルターだよりはお休みさせて頂き、8月度から再開したいと思います。

 

最後になりましたが、強く優しく気高く生きたチャトラの魂に、皆さんからも追悼のお気持ちをお願いいたします。

 

2025年8月9日 菊川三千代

 

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