性暴力救援センター・大阪ＳＡＣＨＩＣＯの運営事務局として

ウィメンズセンター大阪がやっていることのご紹介第7弾は、運営事務局を務める性暴力救援センター・大阪ＳＡＣＨＩＣＯについて。今回のプロジェクトでお示ししているデータは、この性暴力救援センター・大阪のここまでの活動のなかで蓄積されたものです。

性暴力救援センター・大阪（通称SACHICO：Sexual Assault Crisis Healing Intervention Center Osakaの頭文字）は、2010年4月、大阪府松原市にある阪南中央病院内に開設されました。同意のない、対等でない、強要された性的行為はすべて性暴力であると定義し、1）DVとしての性暴力、2）子どもへの性虐待、3）レイプ強制ワイセツなどの性暴力の被害者に対して被害直後からの総合的支援をめざす、日本で初めてのプロジェクトです。

SACHICOでは、「性暴力被害者への医療は、女性への救急医療」と考え、24時間体制のホットライン及び支援員常駐による心のケアと、女性産婦人科医による診療を提供しています。さらに、当事者自身の選択と決定により、カウンセリング、弁護士相談、警察への通報など、SACHICOと連携している関連機関（女性の安全と医療支援ネットというネットワークシステム）の支援を受けることができ、被害者にとってのいわゆるワンストップセンターとして機能しています。

現在、全国各地で性暴力救援センター開設の動きが活発になっています。開設を決意した全国の仲間たちと支援のしかたで当事者が傷つかないように、全国連絡会を結成し、研修などを開催しています。
支援員の養成と育成の問題や、産婦人科医師の負担の問題、公的補助による財政基盤の確立など、解決しなければならない問題は山積していますが、運営事務局としてSACHICOの活動を通じて、性暴力救援センター（レイプクライシスワンストップセンター）を少なくとも各都道府県に1か所、産婦人科のある病院内に設置することの意義が明らかになったと確信しています。​そして、子どもへの性暴力の問題を社会全体で認識し、ケアやサポートの体制を整える必要を痛感しています。

プロジェクトの情報拡散は、ケアやサポートの体制を整える一歩です。ぜひともご協力をお願いします！！