抜けられない貧困(その10)

心を蝕むドラッガーたちの存在

これは、旅行者や短期滞在者には見えないことかもしれませんが、カンボジアには、麻薬中毒者が少なからずいます。

 

その理由には、

 

①現実逃避できること

②安価で入手できること

③末端のドラッグセラーが大勢いること

 

があげられます。

 

麻薬とは、他国から大量に持ち込まれたアヘン、モルヒネ、ヘロインのようなケシから生成された常習性・依存性の強いものから、元来医療用に用いられるコカインや大麻等も含まれます。

アジア各国では、国内への持ち込みを厳しく規制している国がほとんどで、空港で摘発されたら、まず一生出国できないのが通常で、場合によっては死刑判決を受ける国もあります。

 

ところが、カンボジアでは、ありとあらゆる手段で、これらが国内に持ち込まれます。

 

かつては、首都プノンペンに多くのドラッガーがいましたが、今では地方部にまで広がり、片田舎の町でも日中から、ドラッグを吸い込んでいる人々が見られるようになりました。

 

目が座り、口が半開きになり、やや興奮状態にあったりする不審な人を見かけたら、かれらが中毒者である可能性が高いです。

常習性・依存性がとても強いため、彼らは自らをコントロールできなくなります。

 

これは、やはり貧困ともつながるものだとも思います。

 

①薬物が体に及ぼす作用を学んでいない。

②自ら判断し、思考する力が育っていない。

③学びを積んでいない理由で、仕事に就けない。

 

私たちが、教育支援を行う理由にもつながるものです。

 

子どもたちがきちんと学びを修めること。

 

それは、カンボジアの未来に関わる問題なのです。

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