創業明治5年、大天狗酒造。台風19号被災からの再起を目指す！

 

 

 

地域とともに、147年の時を歩んできました。

 

ページをご覧いただきありがとうございます。「大天狗酒造」の小針 沙織と申します。

 

大天狗酒造は福島県本宮市唯一の蔵元。安達太良（あだたら）山の伏流水と県産の米を使い、小さい蔵だからこそできる手作業にこだわり、その年毎の米や気候に合わせた柔軟な酒造りを行っています。

 

代表銘柄は「大天狗」で、生産量のほぼ9割は市内で消費され、地域の方々に支えられて今年で無事に創業147年を迎えることができました。

 

 

「大天狗」という屋号は、酒造業をはじめる際に、倉庫に残った行李の中から天狗のお面が見つかったことに由来します。古来より天狗はお酒が大好きという言い伝えもあることから、守り神の意味で「大天狗酒造」と号することになりました。

 

天狗を模したボトル商品以外にも、本宮市産酒造好適米「夢の香」を100％使用し優しくふくよかな香りが特徴の吟醸酒「もとみや」、イラストレーターとコラボした「卯酒 月見うさぎ」など、10数種類をご用意しています。

 

 

 

お酒とは無縁の仕事から、看板商品を生み出すまで。

 

現在、私はマネージャーとしてお酒の製造・営業・開発など多岐に携わっていますが、2014年に実家である大天狗酒造に戻るまでお酒とは縁のない仕事についており、家を継ぐまでは売上すら知りませんでした。まさか自分が酒造に携わることになるとは、想像もしていませんでした。

 

実家を継ごうと決意したのは、地元で昔から続く安達太良神社の秋季例大祭、本宮市秋祭り。

 

お祭りで大天狗酒造のお酒をたくさんの方が美味しそうに、そして楽しそうに飲んでくださる姿を見て、「楽しい思い出と一緒に、大天狗酒造のお酒がある。この地域にとってうちのお酒は欠かせない。」と感じるのと同時に、「私が大天狗酒造を継がなければ、どうなるのか...。」そう思った瞬間、「大天狗酒造をなくしたくない！私が守って行かなければならない！」という想いが沸き上がり、私を動かしました。

 

 

そこから、私の第2の人生がスタート。

 

どうやって日本酒を造っているのか全くわからないところからはじまり、大天狗での酒造りを見ながら覚えていきました。また、福島県清酒アカデミーに入校し、他の酒蔵の仲間と一緒に酒造りの勉強に励みました。

 

酒造りの道に入って5年目。少しずつ「去年の米よりこうだ」「あの時と同じ状態だ」と比較ができるようになり、難しいと感じつつも、ますます酒造りがおもしろく、やりがいを感じています。

 

 

仕事をしていて一番嬉しいのは、やはり直接お客様からいただける「美味しかったよ」の一言です。時には厳しい声もいただきますが、それもまた酒造りの勉強になります。

 

私自身も日本酒が好きで、仲間とともに楽しく酌み交わせるのが日本酒のいいところだと思っていますが、お客様のそんな楽しいひと時を大天狗酒造が生み出しているかもしれないと思うと、それがなにより励みになります。

 

 

 

私自身、まだまだ杜氏（日本酒の醸造工程を行う職人のことです）として半人前です。酒造りは力仕事が多く、また、経験の足りなさに焦りを感じることもありますが、そんな時、大天狗酒造のお酒を待ってくださっているお客様の笑顔が浮かんできて、大変な作業でも頑張ることができるのです。

 

 

 

台風19号の発生。大天狗酒造が存続の危機に瀕しても、

蔵を閉めるという選択はありませんでした。

 

2019年10月13日、今年度の酒造りを始めた矢先、猛威を振るっていた台風19号の影響により、本宮市では阿武隈（あぶくま）川と、その支流の安達太良川が氾濫、広範囲に浸水被害が発生しました。

 

 

 

大天狗酒造では、酒蔵の1階部分、約60センチが浸水してしまい、これから本格的に仕込み作業をはじめるという大事な時期に、洗瓶機や瓶詰め機が使えなくなりました。

 

精米工場が被災した影響で、保管していた酒米の5分の4も失われてしまい、大天狗酒造は再開が見通せないほどの深刻な状態に陥りました。

 

 

 

本来であれば、くじけそうになる状況でしたが、蔵を閉めようとは一度も思わなかったのは、助けてくださった方々の存在です。被災した翌日から地元の方々、酒蔵さんや取引先の方、常連さんなど、沢山の方が駆けつけてくださいました。

 

中には宮城や栃木、東京からお越しいただき掃除を手伝ってくれたり、ラベルが汚れて売り物にならない日本酒を何本も購入していただいたり、「駆けつけることができないから飲んで応援するよ」とメッセージをいただくなど、さまざまなご支援をいただきました。

 

 

また、SNSでは「飲んで被災した酒蔵を応援しよう」との呼び掛けが広まり、大天狗酒造の酒の購入も増え、支援の輪がさらに広がりました。大天狗酒造が多くの人によって支えられていることに改めて気が付きました。

2019年11月5日、やっと片付けに目処がつき、他の酒蔵さんに機械や資材を貸していただき、通常営業には程遠い状態ですが何とか製造を再開することができました。

 

 

 

完全復活を目指し、まずやらなければいけないこと。

大天狗酒造を復活させるために、やるべきこと・やりたいことが山ほどあります。瓶詰めライン入れ替え、蔵の改修・搬入口の確保、敷地内アスファルト舗装、駐車場の確保、そしてお店の改装…。挙げたらキリがありませんが、一歩ずつ進んでいくしかありません。

 

しかしながらまずは「酒造りをしていく環境」を整えることが必須です。復旧には時間がかかるため、今年は他の酒蔵さんの場所や道具をお借りして、何とか酒の製造・販売を行っていますが、来年以降、自力で製造できる準備をしていく必要があります。

 

 

 

機械と建物の現状復帰に掛かる費用は総額約5,000万円。一部は補助金の活用をする予定ですが、お酒も満足に造れない中で、大きな負担額になります。

 

そこでクラウドファンディングで皆様にご支援をいただき、大天狗のお酒に期待してくださってる皆様に、これからもずっとお酒をお届けできるよう、機械の入れ替えや建物の修繕を行う資金の一部に当てせていただきたいと考えております。

 

皆様のご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。

 

【資金使途】

皆様にいただいたご支援は2020年10月31日までに大天狗酒造の改修費用に充てさせていただきます。

 

・原材料や資材など損失分の補填    2,000,000円
・店舗販売スペースの修繕    1,000,000円
・製造ラインの修復    30,000,000円
・建物の修繕費用    10,000,000円
・クラウドファンディング手数料    550,800円

 

 

 

私たちの再建が、本宮市の元気に繋がりますように。

 

台風19号による水害によって、大天狗酒造に限らず、本宮市全体の多くの企業が被災しています。大きな被害を受けた本宮市を元気にするために、まずは私たちが本宮の玄関口としてしっかりと酒蔵を再建させる必要があります。

 

そして再建と同時に目指すのは、大天狗酒造を拠点とした地域のみなさんと賑わいをつくっていくことです。

 

そこで、酒蔵の修繕をするにあたり、水害後使えなくなっている蔵の中の一部を、無事に修繕が完了した先には、蔵の中で試飲会や地域の皆さんも使用できるスペースにしたいと思っています。

 

 

最低限の改修が整えた後、大人も子どもも一緒にDIYで蔵の改装をしたり、スペースを地域の人が気軽に使えるレンタルスペースにも使えるようにすることで、飲み会やカラオケ大会などのイベント開催や、講習会や交流会などを利用していただくつもりです。

 

 

そういった拠点があることで地域の方々ももっと元気になり、それが波及して本宮全体が盛り上がる。それを見た地域外の方も訪れてくれて、交流人口や関係人口の増加、観光客の増加になる…。そんな循環をつくっていきたいと考えています。

 

理想はまだまだ遠いですが、まずはこれからも皆様に美味しい日本酒を届けるために、そして大天狗酒造を未来につなげていくために、ご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。

 

 

 

応援メッセージ 

 

日頃からお世話になっている皆様に温かい応援のメッセージをいただきました。

 

◉御稲プライマル株式会社　社長　後藤正人　様　

 

歴史を受け継ぎながらも、時代を切り開く小針さんの前向きな姿勢にいつも感心させられます。 大天狗酒造様の新しいチャレンジを応援していきます！

 

◉（有）糀和田屋　 代表取締役　三瓶正人　様

 

大天狗さんは同じ本宮市内で近所の酒蔵さんで、今回の台風19号でお互いに被災しました。水害の被害は甚大でしたが励ましあってなんとか復旧作業を進めてきました。小針さんのことは同じ醸造業の家に生まれて、家業の継承に就いた故の様々な共通する想いがある仲間だと思っています。地域の生産原料を使用して地域の皆さんに愛されてきた循環型の醸造品を、今後も皆さんにご愛用していただき、福島のこの地域にも貢献ていければ、とても嬉しいなぁと思います！是非とも皆さんの応援のほど、よろしくお願い致します！

 

 ◉（有）ぬか茂菓子店ル・ベール 専務取締役 糠澤正之　様

 

ぬか茂菓子店も同じく台風19号で大きな被害を受けましましたが、女性杜氏小針さんが手がけた、優しい香りで可愛らしいラベルの造りたてのお酒『卯酒（うさけ）』を飲むのが楽しみです。 毎年恒例の【しぼりたてを楽しむ会】が待ち遠しいです。早期復旧して美味しいお酒を造って下さい。

 

 

 

【酒類販売管理者標識】

販売場の名称及び所在地：大天狗酒造株式会社 （福島県本宮市本宮九縄18）

酒類販売管理者の氏名：小針沙織 酒類販売管理者

研修受講年月日：平成29年6月22日

次回研修の受講期限：令和2年6月21日

研修実施団体名：安達小売酒販売組合

 

※注意事項：リターンに関する条件の詳細については、こちらのリターンに関するご留意事項」をご確認ください。