
支援総額
目標金額 1,100,000円
- 支援者
- 0人
- 募集終了日
- 2021年5月10日
(上)『ホタテと瓢箪』。その23。「入り江のざわめき」
何を求めていたのだろう。わたしは何を求めてスペインでの音楽の旅を続けてきたのだろう。それは好奇心だけではない。満たされた好奇心を上回る発見を欲していた。それで敢えて冒険に挑んだ。冒険しなければ見つけられない。そう想った。これはアドベンチャーへの憧れではない。わたしの好奇心には知的の意味が込められている。だとすればわたしが求めていたのは知的冒険なのでは。冒険とは成功するか否かは分からない。周囲の者たちが無理と言うのがアドベンチャー。『知的冒険』とは例え無意識で在ったとしても予想外の発見では無いのか。予想もしていなかった発見に人間は興奮する。予想外とは然。偶然とは神さまからの贈りもの。『入り江のざわめき』には発見が在った。
■後世ではアルベニスを民族学派と呼ぶ。私は民族学派の曲を好んで聴く。ムゾルグスキーやドボルザークなどなど。愛国の心情が底流に溢れ、喜びや悲しみが、曲の中でせめぎ合い、拮抗する。この緊張に魅せられてしまう。
『入り江のざわめき』は『アストリアス』と違い平和な曲。平和でも『ざわめき』とは何かしらの波乱を含んでいる。今はひと時の凪で在っても嵐を予感させる。曲の中での静と動がせめぎ合う。これがアルベニスの真骨頂。レコンキスタへの熱い心情が曲のテーマ。
出だしは静かに寄せては引くさざ波。弾き込まれる三連符が三回。これが曲の動機。この曲もピアノよりもセコビアのギターが適している。ピアノは『アストリアス』と同じようにどれもこれも速弾き。入り江の情緒が消えてしまっている。ギターでも腕自慢の速弾き奏者が居る。大きな勘違い。速弾きだと、波乱めき、戦いの始まりばかりを想起させられてしまう。静と動のせめぎ合いが消えてしまう。
『ユーチューブ』で、この曲を検索すると動画から音が流れ、ギターとピアノの聴き比べが可能。是非、聴き比べを。
スペインの海岸線には入り江が無数点在している。それでも私はアルベニスがサンタンデールの港に佇み、ビスケー湾を眺め、見つめて、この曲のイメージを膨らませたと信じている。根拠はひとつ。私がサンタンデールの桟橋に初めて立ち沖の闇にこれからの想いを募らせた初夏。儚い灯りが遠くに三つ。足元からはさざ波。耳を澄すと身体が『入り江のざわめき』の三連符を奏でていた。三たび繰り返される三連符はこれから何かが始まる合図。そして始まった。私の『入り江のざわめき』が始まった■
リターン
5,000円

応援してくれた方には直ちに感謝のメールを送らせてもらいます。
『どうせ死ぬなら恋してから(上)(下)』の書籍を郵送します。
- 申込数
- 0
- 在庫数
- 200
- 発送完了予定月
- 2021年7月
10,000円

10000円の方へ。御礼と感謝のメールを直ちに送らせてもらいます。
『どうせ死ぬなら恋してから』の書籍を郵送します。それと拙著の『未来探検隊』(圧縮ワープロ原稿)を添付メールで送ります。
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