データで見るネパールの子供たち

私達が継続的に実施しようとしている読書キャンプ(フェスティバル)を、なぜネパールで実施する必要があるのか？、という声にお応えするために、今日はユニセフが実施している家計調査(Multiple Indicators Cluster Survey: MICS)の結果を少しご紹介したいと思います。

 

 

ネパールでは新生児の24.2%は低体重で生まれてきています。子供の出生時の低体重はその後の健康や教育水準にも悪影響を与えることが近年分かってきており、特に貧困層の女性への支援が必要です。

 

 

5歳未満児の栄養不良率(低体重)は30.1%と高い状況にあります。人間の脳の発達の80%は5歳までに起こるもので、この時期に栄養不良を経験すると脳の発達に悪影響があり、その後の学習に障害が起こり、生涯賃金も低くなってしまうことも分かっています。

 

 

家に三冊以上の本がある児童の割合は4.8%と低いうえに、母親からの何らかの教育支援を受けている児童の割合も30.4%に留まり、家庭での学習環境が貧しい状況にあります。しかし、このような状況にありつつも3-5歳児の就学前教育への参加率は50.7%と低く、就学前年齢の子供に対するケアが家の内外で不十分な状況です。

 

 

ネパールの風景と共に、ネパールの子供たちが置かれている状況をデータを使って紹介しました。データを見ると分かるのですが、①子供たちに絵本を配る、②子供たちの栄養状況改善に向けて働きかける、③母親の支援をする、というのがネパールの子供たちの為に必要な支援だと考えられます。読書キャンプを通じてこのような領域をカバーしていければと思いますので、ぜひみなさまのご支援をよろしくお願いします。