くちばしを失ったオジロワシに希望の光が！

2019年、交通事故で上嘴（くちばし）と左眼を失ったオジロワシ。義嘴（ぎし）を作ろうと思ったが、獣医師だけで挑戦するよりも、この分野に関してより専門的な知識と技術を持つ人間の歯科医、矯正歯科医、歯科技工士の協力を得るべきだと考えて専門チームを作った。

2021年春、軽くて丈夫なアクリル製の義嘴が完成したが、さらに大きな山を乗り越えなければならなかった。それは装着した人工の嘴に慣れさせること。矯正歯科医のアドバイスで作ったヘッドギアで義嘴を固定し、ワシの食欲や精神的なストレスを観察しながら脱着を繰り返した。。そして昨日、いきなり差し出した餌をコンスタントに咥えて飲み込み、落ちた餌までもついばもうとした。さらに羽繕いも！

何がいきなり彼を変えたのかは定かではないが、未知の医療技術に挑戦し、乗り越えたのは人間だけでなく患者本人もだったことは確かだと言える。