「島流し」に込めた思い

「島流し」というネーミングについて、様々なご意見をいただきます。

「悪いイメージがある」「子供を犯罪者のように扱ってる感じがする」など、そもそもの「島流し」の意味である「犯罪者を流刑にすること」というニュアンスから、「不適切」な表現だと捉える方も少なくありません。

　私は35年前に島に流れてきました。たまたま隠岐の学校に配属されたためで、自ら進んできたわけではありませんでした。始めは「島に流された！」と不満を言うこともあったように思いますが、いつの間にか家を持ち、隠岐から出ることを拒むようになりました。

　一般社団法人アナザーステージの理事の山田は、隠岐へ流れて来てまだ1年足らず。にもかかわらず、ここを永住の地と決め、そしていつの間にか両親までもが隠岐へ。

　隠岐へ流れ来る者が感じる隠岐の島の不思議な魅力、不思議な力。隠岐の自然、風土、人情が、流れ来た人の心をつかみ、ここで生きたいと考えるようになるのでしょう。「島が自分を受け入れてくれた」という感覚が、自分の心や考え方、生き方まで変えてしまったのです。

　流れ来る人のすべてを受け入れてくれる島

　一度流れてきてほしい。島の暮らしはあなたのすべてを受け入れ、心や考え方、生き方までも変えてしまうかもしれないから。

　流れ来て、そうした島のDNAを感じ取ってほしい、そんな思いで「島流し」とネーミングしています。