連載 [旭坐] 48面体・「地域帖その14」　6月19日(水) 第17面

2019年の自主製作映画『歩むなら』は、その大半が屋外での撮影でしたが、２つの屋内シーンが西中島の民家で撮影されました。1シーンは洋風建築に暮らす現代の核家族、もう1シーンは和風な家に集う多世代の家族、対照的な家族をモチーフにしながら、どちらにも将来への希望と不安を抱えた若い女性の葛藤が描かれていました。この和風な居間や台所で撮影された家屋は、今はもうありません。解体されて月極駐車場に変身しています。解体前に空き家となっていたその家は、花街時代の遊郭で「キング」という屋号でした。撮影時に、台所の横から奥に続く廊下の横には雑草に覆われた中庭があり、薄暗く湿気た廊下の先には幾つもの小部屋が２階まで続いていました。今も誰かを待っているように……。廓「キング」が月極駐車場に大変身した横に、晴れて「旭坐」がお目見えするのです。

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目標金額：150万円

支援募集期間：2024年6月3日（月）10時〜2024年7月20日（土） 23時

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