ひとり暮らし96歳のおばあちゃまとモコちゃんの涙のお別れ

 

「ちよだニャンとなるｃａｆé神田神保町」が出来上がったら入居する予定の猫さんたちのひとり、モコちゃんをご紹介します。

 

 

▲お部屋にいたときのモコちゃんの写真。モコちゃんは女の子、８歳になります。

 

ちょうど２年前のこと、千代田区社会福祉協議会から千代田保健所に相談が寄せられ、ちよだニャンとなる会を含む３者での会議が開かれました。

私たちの事務局から徒歩圏内の集合住宅で、一緒に暮らしていた息子さんが急逝され、当時95歳の女性とモコちゃんはじめ猫５頭との暮らしになってしまい、お世話が少しずつ難しくなっているとのことでした。

 

都心・千代田区でも、１０頭～２５頭の多頭飼育崩壊がここ７年ほどの間に５件発生しています。人の福祉を担当する部署から動物を担当する保健所に相談がまわり、ちよだニャンとなる会が猫を引き受けることになるという結末が繰り返されてきました。

「崩壊する前に介入させてください」と毎回、強くお願いしてきたことは言うまでもありません。

 

香取が社協での講習に１年ほど通い、「区民後見人」として認定され、「地域生活支援員」として活動していたことから、社協の「地域福祉活動提案事業」の助成を受けることが決定。

高齢・病気・怪我・障害・入院等の事情により動物のお世話で支援を必要としている千代田区居住者を対象にペットシッターサービスを始めることとなりました。

 

 

 

 

▲ご案内のチラシは、地域福祉活動提案事業の助成を受けて制作されたものです。

 

ちよだニャンとなる会では、昨年１月からモコちゃんたち猫５頭のお世話に通っていました。利用者様はしっかりされた方で、猫さんたちと一緒に暮らすことを強く望んでいますが、自分に何かあった時、猫たちがどうなってしまうかを深く憂慮されてもいたのでした。

 

 

▲高齢者宅で猫のお世話の様子

 

利用者様は猫さんたちにきれいなお水とキャットフードを与えることはできますが、床に座ってのトイレ掃除に困難を感じていました。

 

 

今年４月、利用者様が転倒で怪我をされたのをきっかけに、少しずつ猫さんを手放すことを決意。社会福祉協議会の職員さんと保健所の職員さんの立ち会いのもと、「猫の所有権放棄及び譲渡依頼書」にご署名いただき、ちよだニャンとなる会はモコちゃんたちを引き受けることとなったのでした。

 

署名をしながら涙をぬぐわれていて、私たちも職員さんたちも涙を誘われました。

 

モコちゃんも泣いていました。

 

「猫さんたちは必ず幸せにしますから」と誓ったのでした。

 

 

 

▲書類を取り交わす様子

 

モコちゃんは、現在、協力動物病院で預かりとなっていて、カフェがオープンしたら、入居してもらいます。こちらの利用者様からは来年２月くらいにまた２頭の猫さんを引き受ける予定です。

 

猫たちの問題は、人間社会の問題であり、縮図をみるようです。

社会問題としての認識を持ち、体系立てて解決の道を探ることが求められます。

 

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クラウドファンディングも早いもので、もうすぐスタートして1か月となります。早かったような、長かったような。

何より皆さんからの応援メッセージに励まされている日々です。

重ねてのお願いで恐縮ですが、ぜひたくさんの方に情報をお届けいただけると嬉しいです。みなさんのシェアが猫たちを助け、社会を変えます。

 

どうぞよろしくお願いします。

 

ちよだニャンとなる会

香取　古川