おとな猫もいいもんだ～町田尚子先生miniえほん誕生裏話

１７万部突破の⼤⼈気絵本、『ねこはるすばん』著者町田尚子先生（株式会社ほるぷ出版）。

発売1周年を記念して、町⽥尚⼦先生による書き下ろしminiえほん「おとな猫もいいもんだ」が付いた『ねこはるすばん』が発売中です。

 

 

『ねこはるすばん』にはTNRの⽂字が出てくることもあり、ほるぷ出版の広報ご担当者が「殺処分される⽝猫のために何かできることはないか」と考え、2021年の夏に私共の事務局をお訪ねくださいました。

 

その時に、昨今の保護猫事情をお話しました。

小さな子猫は貰い手がつきやすいが、大人の猫はなかなか難しく、譲渡に⼀年から三年、それ以上かかることもあります。

実際に、なかなか譲渡の進まない大人の猫を抱えてしまうとボランティア自身が多頭に陥ってしまう・・として、子猫を中心に活動をしているボランティアもいます。もちろん、それもひとつの方法です。

 

これが一方、海外では⼤⼈の猫から貰われていく。その考えの違いは何だろう。

 

殺処分、多頭崩壊、老猫介護・・猫についての様々な課題は、日本人の根底にある価値観や文化がかわっていかないと猫の問題は根本的に解決できないと私たちは考えています（もちろん子猫が可愛いことは知ってる！）。

 

広報ご担当者さんが、なんとこの話を町田尚子先生にお伝えくださり、

「今年⼆⼗才になる猫を飼っているけれど、⼤⼈の猫って、⾃由気ままで落ち着いていて、いいものだよ。『ねこはるすばん』に出てくる猫も⼤⼈猫だから、⼦どもにも伝わるように、⼤⼈猫をテーマに絵本を描きましょうか」と提案してくれたことから、mini えほん「おとな猫もいいもんだ」が誕⽣したのでした。

町田先生は、これまでに8歳と7歳の猫を家族に迎えていらっしゃいます。

 

 

▼表紙をめくり、最初の1ページにはこんな言葉が。

      

ぜひ、この先はお手にとってお読みいただきたいです。

大人の猫ってなんだろう、なつかないってなんだろう。

 

私たちは今回、みなさまの応援をうけて老猫ホームとホスピスケアを併設した譲渡型保護猫カフェをオープンさせます。本当は、こんな施設は不要で、それぞれが老猫や傷病の猫を看ることが望ましいです。そんな時代をめざしたい、そんな文化になりたい。まだそこまでには少し時間が必要なので、私たちは場所をつくりました。ぜひ一緒に、大人の猫について考えていただければ嬉しいです。