レスキューしたトキワちゃん、その夜に亡くなりました

クラウドファンディングもあと3日となった日、

悲しいお知らせをすることになりました。

 

昨日の午前、動物病院に緊急搬送した黒白猫のトキワちゃん、病院到着後、極度の貧血に陥り、容態が急変。

昨夜、息を引き取ってしまいました。

捕獲器に入っているトキワちゃんを見た時は。車に轢かれたわけではなさそうで、ひとまず安堵したのですが…。

 

担当の獣医師さんによれば、「殺鼠剤などを食べてしまった可能性はないでしょうか」。

 

病理検査をお願いすることになりました。殺鼠剤については可能性があると考えています（犯罪者が猫を殺害しようとして殺鼠剤を食べさせた、ということではありません）。

 

▼安らかにトキワちゃん、次はお家の猫として幸せになろうね

 

区界で連携・協力する中央区のボランティアさんに連絡したところ、「この黒白猫さんは、今まで出会ったことがありません。（現在、常盤橋タワーが竣工されている）常盤公園周辺でも地域の人たちに確認しましたが、見たことがないそうです。このあたりにはもう猫が残っていないと思っていたのに…」と絶句していました。

 

耳先カットのある黒白猫のトキワちゃんは、いったいどこから現れたのか。高架下を通って移動してきたのでしょうか。外で過酷な暮らしを生きのびたのに、最期は毒物によって死んでしまうのだとしたら、あまりにも可哀想で涙が出ます。しかし、落ち込んでいては前へと進めませんので、関係者みんなで慰め合い、励まし合って、気持ちを落ち着かせているところです。

 

２０年前、当該の公園ではホームレスさんが猫たちに食べ物を与えていて、それを猫とネズミとゴキブリが一緒に食べていたと、ちよだニャンとなる会の初代代表が話していました。地域環境と公衆衛生、そして動物愛護の観点でも、望ましい状況とはいえませんでした。ゴキブリやネズミを駆除するな、とは私たちには言えません。まして、猫がいないはずだった場所です。

トキワちゃんの死から私たちが考えているのは次のようなことです。

 

●飼い主のいない猫に去勢・不妊手術を行うことで繁殖を抑える効果は大きいですが、屋外で暮らす「地域猫」を完全に管理することは難しいでしょう。

 

●猫にとって外での暮らしは危険がいっぱい。交通事故、ウイルス感染症、そして毒物…

 

●だからといって、個人ボランティアや民間の動物愛護団体がこれ以上、無理に無理を重ねて猫を保護していけば、多頭飼育崩壊が次々と発生すると思います。

 

●飼い主のいない猫は大きな社会問題。国が指針を示し、自治体が予算も態勢も整えて、取り組まなければ解決は難しい。行政がボランティアと協働する（助成事業か委託事業）。そうなれば、動物愛護ボランティアのモチベーション、知識・技能・経験が生かせると思います。