第1回TDBA DEAF BASKETBALL Youth Camp in Osaka の完了報告

新年まで後半月を切りましたが、いかがお過ごしでしょうか。

当協会は12月14日土曜と15日日曜の2日間、大阪のアミティ舞洲にてデフバスケットボールのユースキャンプを行い、大きなトラブルなく終えたことをここに報告します。

講師として、パリオリンピックで女子日本代表監督を務めた恩塚亨氏を招聘しました。

大阪での開催にも関わらず、参加者の約半分は大阪以外のところから参加してきました。年齢層は12歳から22歳までと幅広いメンバーであり、それぞれのバックグラウンドもかなり違うものでした。

キャンプでは終始、補聴器や人工内耳のような補装具を外してプレイする方針にしました。これは国際のデフ大会では会場に入った時から補装具をしないというルールに基づいたものです。そのような状況に慣れておらず、いつものようなプレイができなかったメンバーが何人かいましたが、この時こそどのようにしてコミュニケーションを取ればいいのかを重点におきました。

課題点としては、我々や恩塚氏としても参加者の力量にばらつきがあるため、どのタイミングで指導すればよいのか時間がかかってしまったことです。しかし、終盤辺りになるとタイミングよくコーチングできている場面がみられ、参加者との積極的な質疑応答が交わされるシーンがたくさんありました。

1日目は初めて顔を合わせるメンバーも多く、やはり生活で使っている言語も異なり、やや緊張の残るものでしたが、2日目となるとそれぞれコミュニケーションが違う者同士でも積極的に集まり、どのようにするか話し合うシーンがたくさん見られました。特に時間に追われたゲームではなかなか伝えたいことが通じずイラつきを見せたシーンもありましたが、結束していく過程では必要なことであり、良い傾向だと思っております。

また、合間に休憩を挟んでも、水分補給をしたかと思えばすぐに練習に入る姿勢が見られたのも良かったです。

上記のように良いこともあれば課題などたくさんありますが、少なくとも共通言語がない中、試行錯誤しながらも実りのあるキャンプであったと思います。これからも段階的にレベルアップを図っていき、ユース世代から代表レベルまでに持って行けるようになれればと思います。

最後に、手話通訳を含め多くのスタッフ、何よりクラファンの231名の応援がなくてはこのキャンプを行うことは難しかったと思います。

耳が聞こえない子供たちのために動いてくださった方々に重ねてお礼を申し上げます。

引き続き、当協会への応援よろしくお願いします。