★語り部さんの話を聞いて

私が東北に行き石巻で聞いた語り部さんの話は想像をはるかに超えていました。
語り部とはふるさと復興の願いを込めて訪れた人に自身の震災の経験を語ってくれる人のことです。

今回お話をしていただいた語り部の佐藤麻紀さんは震災でご家族を亡くされています。
方言を使って話してくれたのですが、「なまってしゃべらないとその時の気持ちとぴったりと合う言葉が出てこない。」とおっしゃっていました。
まっすぐ伝えよう、と言う真剣さを感じました。

佐藤さんはとても明るい人でしたが、話し始めると涙ながらに当時のようすを１つ１つ大切にお話してくださいました。
「普段は辛い記憶に蓋をして明るく振る舞っていても、蓋を開けるとあの日の事を思い出して怖くて体が震えて動けなくなる。」とおっしゃっていました。

最後に佐藤さんは「風化させない」という意味について、「震災の事を多くの人には語ろうとしなくていい、でも自分の大切な人には絶対に伝えてほしい。そうして広げていってほしい。」とおっしゃっていました。
語り部さんが体験談を語ることで伝えているように、私は歌で発信したいと思いました！


2年 秦真奈美