ご質問に回答 - フェーズドアレイ気象レーダーは何台あるの？

ご質問に回答シリーズ、今日は国内に設置されているフェーズドアレイ気象レーダーについてです。

現在、世界最高性能を誇るフェーズドアレイ気象レーダーは日本国内に5台設置されています。その初号機は大阪大学吹田キャンパスに設置されましたが、その後、情報通信研究機構 未来ICT研究所 (兵庫県神戸市)、情報通信研究機構 沖縄電磁波技術センター (沖縄県恩納村) にも設置されています。また気象庁の研究開発のために、気象庁気象研究所 (茨城県つくば市) にも設置されています。

さらに最新版のフェーズドアレイ気象レーダーは内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム「レジリエントな防災・減災機能の強化」の施策で、埼玉大学 (埼玉県さいたま市) に2018年に設置されております。この埼玉のフェーズドアレイ気象レーダーのデータは、先般の東京オリンピック・パラリンピックの期間中に理化学研究所のスーパーコンピューター「富岳」を用いたゲリラ豪雨予測にも用いられました。

今回のプロジェクトでは大阪大学吹田キャンパスに設置されているフェーズドアレイ気象レーダーのデータを公開いたします。各フェーズドアレイ気象レーダーは設置主や予算元などが異なるため、すべてのレーダーのデータを公開することはできません。しかし今回のプロジェクトが成功し、他のレーダーのレータも活用したいという機運が高まれば、レーダーデータの公開に向けた交渉が可能になってくるかと思います。そうなるとご活用いただける範囲も広くなり、より多くの皆さまのお役に立てると思っています。ぜひ本プロジェクトにご期待ください！