厚生労働省の国際保健福祉交渉官を訪問

ピースウィンズのアフリカ肝炎対策チームは、アドバイザーをお願いしている島川祐輔医師（パスツール研究所、熊本大学客員教授）とともに、8月28日、厚生労働省を訪問。大臣官房国際保健福祉交渉官らと面会し、懇談しました。

ピースウィンズの坂田大三医師らから、ブルキナファソにおいて肝炎検査体制の整備、人材育成などに取り組もうとしていることを説明。その上で、島川祐輔医師から、ウイルス性肝炎が三大感染症（HIV、結核、マラリア）に匹敵する犠牲者を毎年生み続けており、このまま放置されれば、三大感染症の犠牲者全体の数をあわせたよりも肝炎の犠牲者数が大きくなりかねないことを報告。世界的にも進んだ肝炎対策を進めてきた日本らしい貢献として、ぜひ国際的な肝炎対策に力を貸してほしいとお話ししました。

国際保健福祉交渉官は、グローバルファンドなどの国際的な感染症対策の枠組みを大きく変えていくことはなかなか難しく、そういう大きな“面的な改革”は、やはり時間がかかるかもしれないが、NGOやJICAなどの行う途上国における肝炎対策支援のプロジェクトは意義がある。そういう事例で肝炎対策の重要性をアピールしていくことが国際社会の議論に影響を与えることもあるし、そういう“小さいこと”を先行して進めていくことは大切と、私たちのプロジェクトも激励してくださいました。

その他、ブルキナファソでの現地団体の取り組みのようすや、ブルキナファソ政府としても近年、肝炎対策の戦略を策定していることなど、同国の肝炎対策のとりくみなどについても交流、意見交換しました。