シャチのサドルパッチ

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海獣班B４のHIです. 今回はシャチの「サドルパッチ」の秘密について皆様にご紹介したいと思います！

 

シャチといえば黒と白の美しいツートーンカラーが特徴ですね！

複数ある白い模様の中でも, 今回ご紹介する「サドルパッチ」は研究において非常に重要な役割を持っています.

 

サドルパッチとは背びれの根元付近の白い模様のことを言います.

 

このサドルパッチは個体ごとに形状が異なり, その形は変化することはないとされています.

そのため背びれの形状や欠けと合わせて個体識別の材料として用いられます.

 

 

サドルパッチはその形状により, 大きく４タイプに分けられます.

 

ノッチ

ノッチ(notch) とはV字型の切れ込みという意味で, その名の通りサドルパッチの前部に切れ込みがあります. 北海道シャチ研究大学連合(Uni-HORP)が作成した羅臼沖に頻繁に来遊するシャチ42個体の個体識別写真をまとめたパンフレットでは, 42個体中13個体と最も多いタイプでした.

 

 

バンプ

バンプ(bump)には隆起という意味があり, このタイプのサドルパッチは前部に小さな膨らみがあることが特徴です. パンフレット内では42個体中13個体とノッチと並び最も多いタイプでした.

 

 

スムース

スムース(smooth)はその名の通り滑らかな形状をしており, 切れ込みや膨らみが見られないことが特徴です. 42個体中12個体とノッチ, バンプに次ぎ3番目ではありますが, ほぼ同数の個体がこのタイプのサドルパッチを持っていました.

 

 

フック

フック(hook)のサドルパッチは全体がかぎ型になっているのが特徴です. 写真のようにサドルパッチの中に黒い部分が大きく入り込んでいます. このタイプは42個体中わずか3個体と極端に少なく, 羅臼沖の常連シャチの中では珍しいタイプなのかもしれません.

 

 

 

いかがでしたでしょうか. このようにシャチのサドルパッチには色々なタイプがあり, 同じタイプでも切れ込みや膨らみの大きさに差があったりと十人十色, いや十鯱十色なんです！

 

皆様も, 水族館やテレビなどでシャチを見る際は, ぜひサドルパッチに注目してみてくださいね. より楽しむことが出来ると思います！

 

羅臼沖のシャチのパンフレット

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