兵庫医科大学産科婦人科 澤井英明先生からの応援メッセージ

 　連日の温かいご支援、本当にありがとうございます。

　今日は、兵庫医科大学産科婦人科教授の澤井英明先生からメッセージをいただきましたのでご紹介いたします。                                                                                                 

　低ホスファターゼ症は、その病型によっては、胎児の時期から発病していることに気づかれることもあります。妊婦健診での超音波検査では胎児の大腿骨（膝の骨）の長さを測りますので、その値が標準値よりかなり短くなっているという所見がきっかけで低ホスファターゼ症がみつかることが多いです。

　低ホスファターゼ症ではご夫婦（胎児の両親）が保因者の場合が多いので、担当医からご夫婦の採血によりアルカリホスファターゼを測定する提案がされることがあります。もし、ご夫婦のアルカリホスファターゼが正常範囲であっても低値の場合は、保因者ということがありえます。

　そのような場合には、胎児が低ホスファターゼ症である可能性がかなり高くなります。低ホスファターゼ症は治療ができる病気ですので、生まれる前から可能性が高いとわかっていれば、準備が出来ますので、それだけ早期治療が可能になります。

　今回立ち上げられた「低ホスファターゼ症による歯科領域の問題点に対する治療法の開発への挑戦プロジェクト」は、低ホスファターゼ症の重要な歯科領域の合併症の治療に光をあてるものです。是非とも多くの皆様のご支援をいただきたく、お願い申し上げます。