血管肉腫を治療可能にするために、基礎研究を加速させる
血管肉腫を治療可能にするために、基礎研究を加速させる
血管肉腫を治療可能にするために、基礎研究を加速させる 2枚目
血管肉腫を治療可能にするために、基礎研究を加速させる 3枚目
血管肉腫を治療可能にするために、基礎研究を加速させる 4枚目
血管肉腫を治療可能にするために、基礎研究を加速させる
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血管肉腫を治療可能にするために、基礎研究を加速させる 3枚目
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寄付総額

5,200,000

目標金額 2,000,000円

寄付者
362人
募集終了日
2022年12月26日

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2022年12月07日 10:09

クラウドファンディングを始めた2つの理由

 おはようございます。青島です。プロジェクト開始から37日が経過し,延べ200名以上の方からご寄附を頂きました。これほど多くの方々にご支援頂けるとは予想しておらず,大変有り難く思うとともに,ご期待に応えられるように今後も研究に取り組んで行きたいと思う次第です。

 

 さて,今回改めてクラウドファンディングを始めた理由についてご説明させて頂こうと思います。というのも,私がこのプロジェクトを始めるに当たって2つの理由があり,必ずしも研究費を集めたかったから,というわけだけではないからです。

 

 1つ目の理由が研究費集めなのは確かです。伴侶動物 (ペット) の医療を対象にした民間助成はほとんどなく,国の科学研究費補助金 (科研費) くらいしか頼りにすることができません。試薬価格の高騰もそうですが最近は実験も高度化していて,一つの実験にかかるお金もかなり高額になってきました (一回の実験に数十万,場合によっては100万円以上)。科研費の大型予算を獲得するためには優れた研究結果が必要ですから,最先端の実験にもチャレンジして結果を出して行かなければなりません。そのステップアップの足がかりとして,クラウドファンディングで皆様にご支援をお願いしております。

 

 ただこれだけが理由というわけではなく,むしろ大事なのは2つ目の理由でした。それは,我々の研究の発展を望んでいる方々とコミュニケーションを取りながら研究をして行きたい,というものです。私は臨床獣医師ではありませんので,チームメンバーの金先生や木之下先生のように,実際に病院で診療は行っておりません。したがって,患者である動物たちに触れることも飼い主様にお会いすることも殆どないわけです。ただ,私は病理医をやっておりますので,死因究明のための病理解剖を業務としております。そのため,病気に苦しんできた動物たちの姿に触れることはあります。それでも診療を行う先生方とは異なり,病気を治すということには全く貢献できていませんでので,何かしら研究の面で貢献できたら…と常々思っていました。

 長らく基礎研究に携わって来て思うのは,ともすると実験の成否や論文執筆,学会での発表等ばかり気にするようになってしまうことです。勿論,真理探究の面白さもありますし,世に新発見を公表していくことは非常に重要です。ただ,私としては論文を書くこと自体が目的になってしまっては良くないなと思っていました。しかし残念ながらそれ以外の目的,我々のモチベーションを強く焚き付けてくれるような物がなかったことも事実です。頭の中では研究成果が治療の役に立つと思っていますが,どこか抽象的で,社会の役に立つと実感することができませんでした。何事もそうだと思いますが,考えるだけでは不十分で,実際に経験を伴わないと心の底から理解は出来ないですよね。

 

 そんな中,血管肉腫の研究成果について2021年3月にプレスリリースを行いました。 北大では数多くのプレスリリースが行われていますので,果たして誰か見てくれるだろうかと思っていましたが,しばらく経って,一通のお手紙が届きました。その中には愛犬が血管肉腫を患ってしまったことが書かれており,治療に関して色々調べていても悲観的な情報しか得られなかったそうです。そんな中,我々のプレスリリースを見つけ,希望が持てましたと仰って頂きました。私達が発表した内容は基礎研究の結果であって,すぐに治療に応用できるものではありません。しかしそれでも「血管肉腫の研究が進んでいる」ことがその方の支えになったのかもしれません。非常に感銘に受けた瞬間でした。

 

 その後も飼い主の方や獣医師の方からお電話やメールで数十件のお問い合わせを頂きました。発表した研究成果を治療に使えないか,というものがほとんどでしたが,残念ながら今は治療には用いることはできないと毎回お伝えしなければならなかったことはとても心苦しいものでした。しかし,こうした方々と直接お話しをし,メールのやり取りをする中で,我々の研究成果を待ち望んでいる人はたくさんいるのだと実感することができました。また,研究をもっと進めなければと,高いモチベーションが湧き上がってきました。有名な雑誌に論文を投稿しよう,国際学会で発表しよう,というものとは全く違うモチベーションでしたし,もっと自分を奮い立たせてくれるものでした。

 研究を進める上では,何を目的として掲げるのか,何のためにやりたいのか,というものは非常に重要だと思います。真理の探究であったり,社会の問題を解決したい等々,様々なものがあると思いますが,自分としては飼い主様や獣医師の方々の期待に応えたい,血管肉腫と診断されても希望を持ち続けられるようにしたい,それが研究の目的であったのだと思います。このような思いをしっかりと実感できたことは私にとってとても有り難いことでした。

 

 クラウドファンディングではこうしてご支援して下さった皆様に情報を発信できますし,プロジェクト終了後のオンラインセミナー等では直接コミュニケーションを取ることが可能です。このような事は国や団体から助成金を頂いて研究を行う場合にはなかなか難しいと思います。広く一般の方々から支援を得るというのもクラウドファンディングの良いところですが,研究発展を望む人と共同で作り上げていくということもクラウドファンディングで研究を進める上での大きな利点だと思っています。全ての研究分野に当てはまるとは思っていませんが,少なくとも我々のような分野では今後クラウドファンディングで研究資金を集めることが,研究を発展させる上で大きな役割を担ってくれるはずです。

 

 私は獣医学の研究者であると同時に教育者でもありますから,学生の方々もぜひこうした考えを持って頂きたいと思います。研究を望んでいる人のために研究を行い,真善美を追求していって貰いたいと思う次第です。

 

 

 長くなってしまいましたが,まず当面の目標はネクストゴールの達成,そしてご支援頂いた資金をもとに研究を続けていくことです。皆様どうか引き続き応援をよろしくお願い致します!

 

青島 圭佑 (北海道大学 大学院獣医学研究院 比較病理学教室 助教)

 

 

ギフト

5,000+システム利用料


【個人向けコース】お気持ち支援

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【個人でご寄附くださる方向けのコースです】
・お礼のメッセージ
・研究報告レポート(PDF)
・寄附金領収書
・北大広報誌,フロンティア基金ホームページへのお名前掲載 (希望者)

申込数
139
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年3月

10,000+システム利用料


【個人向けコース】研究報告オンラインセミナー(一般向け/専門向け)

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【個人でご寄附くださる方向けのコースです】
・お礼のメッセージ
・研究報告レポート(PDF)
・研究報告レポートへのお名前掲載(希望者)
・寄附金領収書
・研究報告オンラインセミナー(Q&Aと終了後のフリートークあり)
・北大オリジナル マルチクロス
・北大広報誌,フロンティア基金ホームページへのお名前掲載 (希望者)

===
研究報告セミナーは2023年3月から研究の進捗に合わせて複数回行う予定です。詳細については、1月中に別途お知らせします。日程が合わなかった方には、録画をセミナー終了から3ヶ月内はご覧いただけるようにする予定です。

一般向けは2023年3月、9月、専門向けは2023年4月、10月に複数回行う予定です。

申込数
62
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年3月

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研究報告セミナーは2023年3月から研究の進捗に合わせて複数回行う予定です。詳細については、1月中に別途お知らせします。日程が合わなかった方には、録画をセミナー終了から3ヶ月内はご覧いただけるようにする予定です。

一般向けは2023年3月、9月、専門向けは2023年4月、10月に複数回行う予定です。

申込数
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