恩師の意志を胸に。「神戸朝鮮高級学校舞踊部」応援プロジェクト

 

 

恩師が守り続けてきた神戸朝鮮高級学校舞踊部を盛り上げていくため、現役生舞踊発表会を開催したい

 

はじめまして、神戸朝鮮高級学校舞踊部OG会の朴世蓮（パク・セリョン）です。私たちOG会は、長年に渡り神戸朝鮮高級学校舞踊部を育ててくれた恩師の死をきっかけに、舞踊部の現役生たちをサポートするため2019年8月に発足しました。

 

私自身、小学4年生から高校3年生まで、舞踊部として活動していましたが、日本における朝鮮学校の現状は、財政面でとても厳しい状況です。

 

そんな現状を目の当たりにしてきた私たちは、恩師を送り出し、そしてこれからの神戸朝鮮高級学校舞踊部を盛り上げていくため、現役生舞踊発表会を開催しようと決めました。

 

しかし、その舞踊発表会を開催するための資金が不足しているので、今回クラウドファンディングに挑戦します！皆さま、どうか温かいご支援をよろしくお願いします！

 

 

 

恩師の意思を継いで、OG会を発足。

 

OG会発足のきっかけは、長年神戸朝鮮高級学校の教師でもあり、舞踊部顧問でもあった恩師、池順姫（チ・スニ）先生の死でした。

 

"心で舞う"

 

恩師が大切にしていた言葉です。

 

私たちの恩師は、舞踊を技術だけで教えるのではなく、舞踊を通して心を育て、生徒に人としてどう生きるべきかを教えてくださった方でした。

 

 

恩師が毎年創作する作品は、生徒たちの等身大の姿や生き様を表現したものでした。恩師が舞踊部講師となった初年度、最初に創作した作品は、『泥の中で咲く蓮の花』。

 

恩師は、生徒たちを蓮の花に例え、泥の中を、世の中に例えました。

 

「いいことばかりではない。困難や試練が待ち受ける世の中でも、蓮の花のように、しっかりと根を張り、美しい花を咲かせるように、生徒たちに輝いてほしい」という想いを込めて、創ってくれた作品です。

 

恩師は朝鮮舞踊を通して、自分たちのルーツ、アイデンティティも教えてくれました。まさに私たちの人生の師でもあります。

 

 

そんな、熱い想いを持って長年舞踊部に愛情を注いでくれた恩師でしたが、今年の2月2日、安らかに眠りにつきました。

 

 

これからは私たちOG会が「神戸朝鮮高級学校舞踊部」を支えます。

 

「卒業生として母校の力になりたい。そうすることが、母校にとっても、恩師にとっても恩返しではないか。」

 

私たちOGが現役生を支えていきます。そして踊るのは新しい世代、現役生たちです。現役生たちが伸び伸びと踊ることができるような明るい未来を作りたいと思います。

 

 

現役舞踊部の現状は、練習の環境からも良いとは言えません。エアコンもなく、窓に網戸もないような環境で練習することを強いられています。蜂や虫の侵入を防ぐために、夏場は窓を閉め切って練習せざるを得ないという状況です。

 

加えて、大会に必要な衣装代や交通費、宿泊費などをコツコツと各家庭で積み立てています。現在、部活の運営資金は、生徒たちの保護者からの援助のみになっています。

 

更には、高校無償化からの除外に留まらず、助成金が徐々に削減されていくといった状況。それでも子どもたちには民族を学んでほしいと、朝鮮学校へと子どもたちを送り出す親御さまを思うと胸が痛みました。

 

財政面が厳しくそのまま日本の高校に進学しようとしたが、やはり舞踊がしたいという強い思いで入学を決めた生徒もたくさんいます。

また通学路が遠く、片道2時間かかる生徒もいます。教育費に部活動費、そして通学費もかさんでしまう中、子どもをただ見送るしかできない親御さまは、年に一度の芸術大会で子どもたちの輝く姿を目の当たりにします。

 

その日のための生徒たちの努力はもちろん、影で支える親御さまがどれほど苦労しているか…。想像するだけで涙ぐましいものがあります。

 

 

私たちOG会ができることは主に金銭的な支援をすること。また、よりよい練習環境を提供することで、生徒たちが伸び伸びと舞踊ができるようにバックアップします。

 

大会の際には応援に駆けつけ、発表会などの際には、朝鮮舞踊の素晴らしさを、生徒たちと共に発信できるようにしたいと思っています。

 

生徒や親御さまの負担を少しでも減らしたい、そして舞踊部OGとして後輩たちにはもっと伸び伸びと踊って欲しい。私たちは切に願います。

 

 

 

輝く未来に向けて！現役高校生たちとの合同記念公演を開催

 

神戸朝鮮高級学校舞踊部全体を盛り上げていくために、皆さまからいただいたご支援で、現役舞踊部との合同記念公演を開催したいと思っています。

 

主となるのは、現役高校生たちによる舞踊発表会です。日頃の成果、そして11月に行われた大会の成果を持って作品を届けます。どんな困難にも立ち向かい、同胞社会を照らす光になろうという生徒達の思いが詰まった舞台になります。

 

その中で、恩師を偲ぶ記念公演を同時に行います。生徒たちを支える我々OGが神戸朝高舞踊部で育んだ志を胸に舞台に立ち、その姿が恩師へ届くように…。恩師が舞踊部にきて一番最初に作った『泥の中で咲く蓮の花』をはじめ、恩師が創った作品を3作品踊ろうと思っています。

 

恩師が指導した生徒たちの中で、舞踊のプロになった方のスライドショーなども放映します。これらを無料公開イベントにすることで、もっとたくさんの方々に朝鮮舞踊について知ってもらう機会になればと思っております。

 

ぜひみなさまにも、合同記念公演に足を運んでいただきたいです。

 

 

 

 

若き舞姫たちに輝く未来を！

 

今回のプロジェクトを通して、朝鮮学校の現状、生徒たちの様子を伝えることで、たくさんの方からの理解や協力を得られたらと思っています。そして、これから舞踊を学ぶ生徒たちのために、OGとして、よりよい環境を提供したいと思います。

また、今まで日本における朝鮮学校の現状や朝鮮舞踊を知らなかった人たちにも、踊りを通して何かを感じていただき、一生懸命で真っ直ぐな朝鮮高校の生徒たちを知っていただく機会になれば幸いです。

 

恩師を偲び、現役生が輝く舞踊発表会を開催するためにも、どうかご支援、ご協力をよろしくお願いします！