
寄付総額
目標金額 10,000,000円
- 寄付者
- 741人
- 募集終了日
- 2020年8月31日
応援の声|第2弾 ③竹内万里子 KYOTOGRRAPHIE 5周年特别寄稿より
‖竹内万里子(批評家、京都芸術大学教授)
人が夢を抱いたとき、そこには大きく二つの道がある。一つは、諦めるための言い訳を探すこと。もう一つは、夢を追い求めるたった一つの理由を決して手放さないことだ。
5年あまり前、京都に移ってきて間もない二人のアーティストから、この街で写真フェスティバルを開きたいという夢を打ち明けられた時の驚きを、私は今もよく覚えている。なぜなら、それは私の密かな夢でもあったからだ。
写真フェスティバルとは写真展やワークショップ、ポートフォリオレビューなとを組み合わせた総合的な催しのことで、世界各地で様々な規模や特徴をもつものが開かれている。展覧会会場をまわりながらその土地の歴史や文化を味わうことも、その醍醐味の一つだ。その点でも京都は明らかに理想的な環境だった。コンパクトな街の中に数え切れないほどの神社仏閣、飲食店、宿泊施設が詰まっている。これほど文化的インフラに恵まれた街は、世界広しといえどもきわめて稀だ。
しかし同時に、この先に待ち受ける数々の困難も容易に想像できた。なにしろここは京都である。その強かな排他性を知らぬ者はいない。しかも二人はイベント運営や資金集めのプロでもなく、キュレーターですらない。諦めるための言い訳には事欠かなかった。しかしその後、周囲の不安をよそに、彼らは驚異的な粘り強さと情熱をもって手弁当でその夢を実現してしまったのである。さらに続く困難にもかかわらず、春が来るたびに新たなプログラムを開催し、いまや5年が経とうとしている。
そんな彼らの原点は、南仏のアルルにある。48年前この小さな街で、ルシアン・クレルグらごく数名の写真家たちが手作りで写真フェスティバルを始めた。写真の文化的・芸術的価値など誰も認めなかったような時代のことだ。それが紆余曲折を経ながら成長し、いまや世界で現存する最古で最高の写真祭として世界中の観客に愛されている。
アルルを訪れ感銘を受けた二人が京都に蒔いた小さな種は、ようやく若葉と小さな蕾をつけ始めたところである。これからさらに根を拡げ、花を咲かせ実を結ぶためにはさらに長い時間と手間を要するだろう。人はつい花や実ばかりを見たがるが、そもそも文化とはただ花を愛でることでなく、水をやり雑草を刈るといったその長い育みのプロセスの中にあるのではなかったか。
すでにそのプログラムには、海外と日本の写真文化の架け橋というだけではなく、一貫したメッセージが読み取れる。それを一言でいうなら、他者へのリスペクトだ。人間の多様な価値観や感性、生き方を受け入れるために写真文化の豊かさを信じ、それをシェアすること。そのような姿勢は、利己主義と排外主義が蔓延するこの世界において、ますます切実に求められている。KYOTOGRAPHIEが私たちに与えるものとは何よりも、言い訳をして諦めることなく、まだ見ぬ花を夢見て歩んでゆくための勇気である。
ギフト
1,000円
●サンクスメール
●KYOTOGRAPHIE 2020 開催レポート(PDF)
※複数口でのご支援も可能です。
※今回、手続き上、税制優遇のための領収書は1万円以上コースのご支援者様にのみお送りいたします。
- 申込数
- 201
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2020年12月
4,000円
●サンクスメール
●KYOTOGRAPHIE 2020 開催レポート(PDF)
※KYOTOGRAPHIEのパスポートは毎年4,000円。今年は会場に来られないけれど……という方も、このコースでご支援いただけますととてもありがたいです。
※複数口でのご支援も可能です。
※今回、手続き上、税制優遇のための領収書は1万円以上コースのご支援者様にのみお送りいたします。
- 申込数
- 45
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2020年12月
1,000円
●サンクスメール
●KYOTOGRAPHIE 2020 開催レポート(PDF)
※複数口でのご支援も可能です。
※今回、手続き上、税制優遇のための領収書は1万円以上コースのご支援者様にのみお送りいたします。
- 申込数
- 201
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2020年12月
4,000円
●サンクスメール
●KYOTOGRAPHIE 2020 開催レポート(PDF)
※KYOTOGRAPHIEのパスポートは毎年4,000円。今年は会場に来られないけれど……という方も、このコースでご支援いただけますととてもありがたいです。
※複数口でのご支援も可能です。
※今回、手続き上、税制優遇のための領収書は1万円以上コースのご支援者様にのみお送りいたします。
- 申込数
- 45
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2020年12月

ぬるぬるのお引越|万博・落合陽一 null²パビリオン次なる場所へ
#ものづくり
- 現在
- 216,977,000円
- 支援者
- 12,307人
- 残り
- 29日

緊急支援|フィリピン地震へのご支援を
- 現在
- 1,628,000円
- 寄付者
- 222人
- 残り
- 10日

「なまけものの通りみち」となる生物回廊農園を共に作り育てましょう!
- 総計
- 58人

【緊急支援|大分市 大規模火災へのご支援を】
#医療・福祉
- 現在
- 2,540,000円
- 寄付者
- 309人
- 残り
- 41日

文学とジャズで世界をつなぐ-村上春樹ライブラリーの挑戦にご支援を
- 現在
- 4,934,000円
- 寄付者
- 206人
- 残り
- 72日

語りで伝承されるモン族の民話を絵本で未来に残したい
- 現在
- 390,000円
- 支援者
- 50人
- 残り
- 41日

子どもや家族の孤立を防ぐ。多機能・都市型の支援拠点モデルを福岡から
- 現在
- 9,962,000円
- 寄付者
- 350人
- 残り
- 36日








