福井県の「ふるさと納税」というのは、どういうこと？

　クラウドファンディングで、ふるさと納税がどう関係するの？　という素朴な疑問をもたれている方も多いのではないでしょうか。私も最初、意味がよく理解できませんでした。福井県庁としても前例のない取り組みだそうです。福井県の将来のために役に立つプロジェクトをあらかじめ審査して選び、その実行者にとって活動資金を集めやすい状況を創り出す。画期的であり、福井県独自のシステムです。

　プロジェクトの実行者に、レディーフォーのページを通して支援金を贈るとします。その方が例えば１万円の支援をしたとしましょう。実行者は、目標額に達したときに、プロジェクトが成立しますので、１万円そのままの金額を使う権利を得ます。福井県はこのとき1万円の「ふるさと納税」として受け取ります。さらに、プロジェクト実行者のために2000円を差し引いて実際の支援金として補助金のかたちで実行者へ分配します。残りの額8000円について、県は支援者に領収書を発行します。この領収書を、ネットを介してだと思うのですが、支援者に送ります。支援者はこの領収書で福井県へのふるさと納税の証明にしてもらい、地元の税務署で確定申告等をすると、住民税などが控除されるというシステムです。

　つまり、支援者は支援した額から2000円を引いた分だけの額が、自分の手元にに戻ってくるということになります。実質2000円で支援ができるというのは、そういう意味になります。県としては一人の支援者から2000円をいただくことで、実行者への支援補助金として活用します。県が認定したプロジェクトが実行されると、福井県が活性化し豊かになることになります。ですから、県も実行者もクラウドファンディング会社も、さらに支援者の４者とも、恩恵を受けることになるという新しい仕組みです。

　その分といいますか、プロジェクトの実行者はあまり返礼品をたくさんお返ししてはいけないということになっていて、制限がついています。支援者は税金が免除されるという特典がついていますので、返礼品はあまりたくさんもらうということはできないことになります。

　ご支援いただいております皆さま、ほんとうにありがとうございます。これからも、よろしくお願い申し上げます。