樹くんー奇跡の復活物語ー

 

「骨がむき出しのひどい怪我をした猫がうずくまっている！」

 

コロナ禍の2年前の8月、ハウスの子の診察に訪れた動物病院の待合室で受けた一報でした。 先生に事情をお話し、レスキューに向かい保護したのは夜7時半！すぐさま、病院に運びました。 

 

 

保護した猫は...なんと...右前脚の骨が丸見えの状態！！

 

右前脚の肩から下の皮膚は腐り落ちていて全くなく、化膿し匂いもかなり強い！

人間で言う二の腕部分しかなく肘から下がまったくない本当に痛々しい状態でした。 

 

まだ1歳くらいの男の子で、野良猫だったのでしょう。ガリガリに痩せています。  

 

「この子に残された体力があるうちに、今夜これから緊急で治療と手術をします！」

 

状態を診た先生の表情は険しかったものの、力強くおっしゃってくださいました。 

レスキューした猫（樹（いつき）と名付けました）の無事を祈り待ち続け...深夜...

 

「無事に手術が終わり、目を覚ましています」との連絡が！ 

 

樹（いつき）くんを救ってくださった先生に感謝するとともにホッと安堵し、やっと眠りにつくことができました。 

 

次の日、樹（いつき）くんに会いに行くと、元気そうな姿を見せてくれました。

目に力があり、しっかりとした表情でこちらを見てくれます！　そしてご飯も自分から食べてくれているとのこと！ 

 

 

樹（いつき）くんは、右前脚の（肩甲骨根元から）切除手術を受けました。重度の貧血と栄養不良がありましたが、ご飯を食べられれば回復する見込みはあります。

 

ただ、長い期間、腐った右脚をかばうために左前脚だけで歩いた影響で、左の肉球が真っ赤に腫れている状態になっていました。

 

こちらは、経過を見つつ状態の状態の回復を待ちながら手術をすることになりました。樹（いつき）くんにかかった医療費はとても大きかったため、ご支援を募らせていただき賄うことができました。

 

 

 樹（いつき）くんの状態は、たくさんの猫を保護している私たちでさえも、目を覆いたくなるような本当にひどい状態でした。

 

1歳と若い猫だったとはいえ、この状態になっても生き伸びた樹（いつき）くんの命の強さに驚くばかりです。

 

 

 樹（いつき）くんのその後の経過は良好で、痛々しかった肉球もきれいになおり、今では、ちょっとぽっちゃりさん。

 

穏やかで優しい樹（いつき）くんは、お部屋の猫たちとも仲良しで、3本脚でもお部屋の中を自由に動いています！