死刑台からの生還

資料を整理していたら、1984年3月13日の夕刊が出てきました。4大死刑冤罪事件と呼ばれる冤罪事件の1つ、財田川（さいたがわ）事件の冤罪犠牲者で、34年間も死刑執行の恐怖に怯えた谷口繁義さんが、郷里に帰ったというニュース。

この財田川事件の他、免田事件、松山事件、島田事件が4大死刑冤罪事件と呼ばれています。80年代に無罪となって死刑台から生還した方が4人もいたのです。人間は過ちを犯すものだから、二度と冤罪が起こらないようにしよう、と考えるのが普通の人間の思考回路だと思いますが、検察は無実の人間を犯人に仕立て上げたことを反省するどころか、「証拠を出し過ぎないようにしよう」と組織を守る方向に舵を切りました。それが現在まで続いているのです。こんな司法制度、正さなくてはいけませんよね！

裁判所が「この判決はおかしい。もう一度、ちゃんと裁判をやり直しなさい」と再審開始決定を出しても、検察は「そんなの受け入れられません」と不服申し立てをし、再審開始決定を阻止することが出来るのです。おかしくありませんか？