「生物多様性国家戦略2023-2030」が閣議決定

2023年3月31日、「生物多様性国家戦略2023-2030」が閣議決定されました。217頁になるやや大部なものですが、以下の環境省HPのURLに行くとダウンロードすることができます。

　https://www.env.go.jp/press/press_01379.html

生物多様性が長年減り続けてきた傾向を2030年までに回復へ転換させる「ネイチャーポジテイブ」をめざすための戦略です。行動目標として、陸域及び海域の30％以上を保護地域にする」、「既に劣化した生態系の30％以上の再生を進める」など25項目を掲げています。そして「今までどおりを脱却し」、「経済、社会、政治、技術すべてにおける横断的な社会変革」をめざそうと呼びかけています。

　一方、政府は、2016年に「生物多様性の観点から重要度の高い海域」として沿岸の273海域を抽出しています。そのうち約2割強が瀬戸内海にあります。「陸域及び海域の30％以上を保護地域にする」と言うのであれば、私たちは、それらすべてを「海の保護区」にして、埋め立てなど人為的な行為をしないようにすることが2030年までに瀬戸内海の生物多様性を回復させる適切な方法ではないかと考えます。「瀬戸内法50年プロジェクト」は、瀬戸内海の生物多様性を少しでも回復、維持させるために寄与できればと考えての行動ですので、閣議決定された国家戦略は大切な支えであり、今後、これを活かしていくことが重要です。