《ヨハネ受難曲 2025 −沈黙の対話−》 声なき声を聴くために

沈黙は、語りかける
これは、祈りと対話、そして“声なき声”を描く、
《ヨハネ受難曲》の、その先にあるもの
誰かのための死ではなく、ともに生きるための詩として、
私たちはこの作品を、今の世界に捧げます

 

声なき声を、あなたと聴きたい

ソノリウムの静けさに、4人の天使が降り立つ

10曲のアリアと8つの天使の詩、そして11のコラールが交差しながら

祈りや孤独、世界にこぼれ落ちた声なき声を拾い集め

沈黙の中で対話を織り重ねていく舟の旅

ヴァイオリン、フルート、チェロ、チューバ、オルガン、ピアノが

その旅を響きで支え、観客もまた一艘の舟に乗り込む

沈黙と音が交差する瞬間、見えなかった世界が目の前に広がる

 

なぜ今、舟に乗るのか

この舟に乗ることで、きっと自分の中にも

まだ言葉にならない声があることに気づくはず

それは音楽のためだけじゃなく

生きていくための「耳」をひらく旅になる

このプロジェクトの背景

この試みは、横浜エアジンのバッハ祭りから生まれた
2021年・2023年の《マタイ受難曲》公演を経て

祈りの危うさと、人の声なき声を見つめ続けた私たちは

今、《ヨハネ受難曲》の再構築へと辿り着いた

🪽 天使の詩──声なき声を、舟に乗せて
この受難劇には、詩があります

それは「誰かのために死ぬ」物語ではなく、「声なき声」と共に生きるための詩

4人の歌い手たちは「天使」として舞台に現れ、それぞれの記憶と役割を纏いながら

沈黙、断片、ささやき、嘆き……かすかな“気配”を音にして放ちます

この作品では、コラールやアリアといった音楽形式を

人の声と即興によって再構築しています

あるときはひとつの言葉が舟のへさきから響き

あるときは誰かの背中に向けて、やさしく問いかけるように

やがて4人の天使の声は重なり合い、言葉を超える響きとして会場全体に広がってゆくでしょう

 

🌊 この「天使の詩」に込められているのは、以下のような詩的テーマです

不要になったものに宿る、再生されない「声」

老いと向き合うことの静かな尊厳

戦争によって奪われた記憶の残響

嘘と真実の境界にある、沈黙という告発

 

✨詩の断片から──

切れた電球の中の線は

私にカタカタをもたらしてくれる

捨てられた記憶のなかで

それでもまだ 音がしている

あなたが耳を傾けてくれるかぎり

声なき声は　死なない

 

壊れてしまったもの、もう役目を終えたもの

そこに宿っていた記憶や想いを

「声なき声」として丁寧にすくい上げること

天使たちの朗読と即興の音は、その断片たちに耳を澄ましながら

舟のように、静かに観客の心の岸辺に寄せてゆきます

 

クラウドファンディングの目的

2025年12月6日、ソノリウムで昼夜2公演を開催

舞台美術・演奏環境・記録映像を自主企画で実現するため

必要経費の一部を、このクラウドファンディングで集める

あなたへの呼びかけと意味
この舟に乗ることで、きっと自分の中にも
まだ言葉にならない声があることに気づくはず
それは音楽のためだけじゃなく
生きていくための“耳”をひらく旅になる

あなたの支援は、そのままこの舟を動かす力になる
声なき声を聴くための舟に、乗ってほしい 


👼天使たちと、その響きの仲間たち「声なき声」に耳を澄ませてきた出演者たち

 

歌・朗読（天使たち）

• 石川真奈美　ジャズの世界から出発し、器楽的な声の表現を探求。2019年の《マタイ受難曲》出演を機に、ジャンルを超えた表現へ。
• 松本泰子 　民謡からジャズ、アラブ音楽までを横断する歌い手。バッハとの出会いを「原点に立ち返る試み」として捉える。
• Noriko Suzuki 　土地やジャンルに縛られず、魂の声を追う表現者。言葉と音のはざまで、物語を紡ぎ続けている。
• 行川さをり 　“歌以上、歌未満”という独自のスタイルで、祈りのような声を立ち上げる。父はキリスト教典礼用品の職人。

演奏

• 磯部舞子（ヴァイオリン）民謡、能楽、ロックなどを横断。音の静と動のあわいを、弦で描き出す。
• 北沢直子（フルート） 　ジャズから現代音楽まで活躍。バッハに込められた物語性に耳を澄ます。
• 坂田桃子（チェロ） 　コンクール入賞、指導歴も持つ確かな実力。チェロの低音で祈りの深みを支える。
• 佐藤桃（チューバ） 　藝大卒。リサイタル経験も持つ表現者。柔らかくも重層的な音を探求。
• 渡部優美（キーボード／オルガン） 　室内楽やアンサンブルを中心に活動。響きを“空間”として描く鍵盤奏者。 

構成・作曲・ピアノ・指揮・詩：shezoo　
16歳でミュンヘン国立音楽大学に入学。情景や静けさ、混沌をすくい上げるように音楽を生み出す作曲家・ピアニスト。  　
CM、映画、舞台、インスタレーションなど多様な現場で作編曲を手がけ、クラシックから即興、電子音響までジャンルを越えて活動。  　
『マタイ受難曲2021』『マタイ受難曲2023』では構成・音楽監督を担当し、現代に響く“受難曲”を探求。  　
2025年12月、《ヨハネ受難曲2025 −沈黙の対話−》にて、詩・構成・作曲・指揮・ピアノを担い、“声なき声”を聴く舟の舵をとる。

🗓 公演情報

《ヨハネ受難曲2025 −沈黙の対話−》　声なき声を聴くために

📅 日時：2025年12月6日（土） 〈昼・夜 二回公演〉
【昼公演】開場 15:00 ／ 開演 15:30
【夜公演】開場 18:30 ／ 開演 19:00

📍 会場：sonorium（ソノリウム）
東京都杉並区和泉3丁目53-16
https://www.sonorium.jp/
＊京王井の頭線「永福町駅」北口より徒歩9分

🎫 チケット：前売 5,000円 ／ 当日 6,000円（全席自由・税込）
　一般チケット発売開始：2025年10月10日（予定）

 

👥 出演者・スタッフ

《歌・朗読》石川真奈美、松本泰子、Noriko Suzuki、行川さをり

《演奏》磯部舞子（ヴァイオリン）、北沢直子（フルート）、坂田桃子（チェロ）、佐藤桃（チューバ）、渡部優美（キーボード／オルガン）

《構成・作曲・ピアノ・指揮・詩》shezoo

 

🛠 スタッフ・制作

・音響：きのえつよし（GardenNotes Music）

・照明デザイン：三嶋聖子

・写真：鈴木マイ

・デザイン：吉田直之

・制作協力：岩神六平事務所

 

主催：七つの月実行委員会

後援：横濱エアジン

 

💡 お問い合わせ・チケット情報

岩神六平事務所：https://roppei.jp/
電話：046-876-0712

＊未就学児の入場はご遠慮ください。 

■ 公演中止時の対応について
万が一、天災や感染症拡大などにより公演が開催できなかった場合、いただいたご支援金は、延期開催の実施や、映像・詩・音源などによる代替手段の制作・発信に充当させていただきます。
それでも実現が困難と判断された場合には、ご希望に応じて返金の対応をいたします。