タイの猫　その3　タイ猫についてのつぶやき。

　タイ猫の代表といわれるウィチェンマー。通称シャム猫。昔のタイ王国がSiam(サイアム）と呼ばれていた時代から居たと言われています。サイアムがシャムという発音になり、日本ではシャム猫として有名になりました。

 

　このウィチェンマーは全体的にはクリーム色の短毛で、耳や尾、足などの体の中の９カ所の部分が濃い焦茶色が特徴です。彼らはとても人懐っこい性格で、遊び好き、子猫の頃はとにかくやんちゃで動き回ります。そんなところが愛くるしくて、一緒にいるだけで楽しくて，和ませてくれます。一度だっこしたり、遊んだらもう手放したくはないという思いになること間違いなしの、可愛さ満点の猫なのです。

　

　次に、コラート。(シーサワット)グレーのつややかなベルベットのような毛並みはみているだけでもうっとりしてしまうほど美しく、幸運な猫としても呼ばれています。その名から昔は売買をすることもなく、贈り物としてあげるもの。つまり大切な人に幸運をあげるという意味合いもあったようです。

　たしかに、こんなに美しいコラートをもらったら、それだでも幸せな気分になってしまうだろうなぁと、昔の人たちの猫愛を感じてしますのです。

　

　そして、スパラック。（コッパー）は銅色の猫とも呼ばれるように、単色の赤茶色の毛並みが美しいのが特徴です。このスパラック種の血統証をタイで唯一取得しているのが、この施設の館長のプリチャー氏です。

　

　ゴンジャーは先のタイ猫でも紹介していますが、闇のような深い黒色。どこかアンニュイな雰囲気を醸し出しているのは色だけのせいではなく、気品ある性格ゆえ。あまり人にこびなくて、堂々としているので猫でありながらもその凛とした姿についつい憧れに眼差しでみてしまうのです。

 

　最後にカオマニー。体は真っ白。タイ猫には色の濃い種類が多い中ではとてもめずらしいほどに純白。それだけでも上品なのに、目はダイアモンドと言われるように、ブルー、グリーン、ゴールドなど透き通った美しい色。そして、なによりも両目の色が違うというのがこのカオマニーの最大の特徴です。

 

　あまりにも上品で美しいので、昔は王室で飼育され、一般の人が飼うことのできなかった、庶民には手の届かない憧れの猫だったと言われています。カオマニーはどこかセレブの風格があるものの、性格はお茶目なところもあり、人なつっこく，撫でてあげるとすぐにゴロニャンとなるのも猫好きにはたまりません。

　

　タイを代表する猫といわれている彼らですが、タイでも最近はめずらしいと言われるほどに、稀少になってきています。たかが猫、されど猫、こんなタイ代表をする猫たちは本来なら天然記念物、いや国宝級に認定されてもいいのではないかと思いますが、なかなかその道のりは遠いようです。

 

　猫好きとして，タイ猫がいなくなるのは寂しいし、もったいない。絶滅する事がなく、この先もずっとずっと残ってほしいので、まずは今いる施設の​猫達がストレスなく快適に暮らせる環境を整えてあげるのが、保存につながる第一歩になると思います。引き続きがんばりますので、応援をよろしくお願いいたします！