里山に本屋の灯りを灯す〜食と文化の交差する拠点を求めて〜

支援総額

2,188,000

目標金額 1,500,000円

支援者
182人
募集終了日
2021年8月23日

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プロジェクト本文

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はじめに

 

 

 こんにちは。

 私たちは、大阪の最北端にある能勢町で4年前、お弁当・お惣菜のテイクアウト・デリバリーを専門とする『ノマディック』というお店を夫婦2人で始めた大谷政弘・愛です。

 自然豊かな環境のもと子育てがしたいという想いを果たすべく、7年前、妻の故郷である能勢町に移り住みました。そして同時期に同じく移住を計画し、先にご縁に恵まれていた姉夫婦の家の離れで仮住まいをしながら、2人の好意に背中を押され、敷地内にある車庫を共に改装してお店をシェアするという形でスタートした私たち。

 いつか、自分たちの拠点となる場に巡り合えるまでの第1ステージとして、与えられた場所で自分たちにできることを形にしようと考えた末、たどり着いたのがテイクアウトというスタイルでした。

 

     

  

             

          

 

 偶然にもお店の前には、樹齢1000年を超える国の天然記念物、年間通じて多くの方が訪れる観光スポットでもある、野間の大けやきがありました。

 田畑に囲まれた里山の風景を背に、まともで美味しいものが食べられたらどんなに開放的で楽しいだろう。そんな構想のもと始まったノマディック。自然の恵み、四季折々の旬の美味しさを味わえる食材が近くにあり、自分たちも安心して提供することができる。顔の見える生産者や栽培場所が近いことも、ここに暮らしながら食に携わるという仕事を選ぶ上で、大きな魅力でした。

 

 

      

 

 

 さらに私たちがこだわったのは、地元で育てられたお米。

 米飯だけではなく、麹甘酒や塩麹、醤油麹などの発酵調味料や米粉などを積極的に使うことで、口にするものが自分たちの足元の近くにあり、両者がつながっていることを感じてもらえたら。

 そして、発酵食やそれが養う免疫力について、自らの体調や子どもたちのアレルギー体質などを通じてその力や魅力を日々学びながら、ノマディックでは、発酵を活かした身体に優しい料理を、お弁当やオードブル、日々のおやつという形で提供することになりました。

 

 

 

    

    

  

 

 

 

 

「ノマディック」として駆け抜けた4年間のこと

 

 

 オープン当初は、当日販売していたお弁当やお惣菜。

 お客様に喜んでもらおうと利便性を重視して、それを可能にするためにがむしゃらに働いた最初の約1年。それはまた、思いとは別に作り手として、心身を健やかに保ちながら働くための方法を見つめた1年でもありました。

 子育てをしたいと帰ってきたことを考えれば、あまりに自分を忙しくしていた私たち夫婦。

続けることができたのは、家族や周りの多くの人々が支えてくれたからこそ。ですが、お客様に健康な日々の食事をご用意するためには、前提として、作り手の自分たちも健康でなければ成り立たない。

 そう考えて、3年目を迎える前の夏、お弁当を含むすべてのフードを事前予約制に切り替えました。

 

 

    

    

 

 

 他にも、頭を悩ませたのはテイクアウトならではのごみや包装容器の課題。 

 環境に配慮した容器の選択、リターナブルわっぱの取り組みなど。

 テイクアウトスタイルの可能性と、取り組んでみたからこそ見えた限界。 

 走りながら悩みながら、一つ一つお客様にご理解ご協力を得ながら駆け抜けた4年間でした。 

 

 昨年春に世界を襲ったコロナ禍にも随分翻弄されました。

 どの1年を振り返ってみても同じように過ぎた年はなく、常に選択の連続で、

 その度に自分たちの思いがどこまでお客様に届くのか、どうしたら喜んでもらえるのか、

 理解してご利用いただけるのか、何度も何度も試されているようでした。

 ただ、ご予約制に切り替えて以来、少しずつお客様と積み重ねたやりとりが一つ一つ

 信頼という形で戻ってくるのを感じ、皆さんの温かさに幾度も救われた4年間でもありました。

 

          

           

           

 

 

 

きっかけ ー温めていたものー

 

 

 夫、大谷政弘が調理の世界に飛び込んだのは今から12年前。学生時代、カフェレストランでのアルバイト経験を通じて、食と本のある空間を創りたいという目標を抱いたことがきっかけでした。

 

 幼少期から本が友達で、本そのもの、本のある空間に幾度となく救われた10代。本を開くことで始まる、考える、立ち止まる、問いかける。自分との対話時間。そして開かれる世界。そういった本との時間の中で感じ続けていたのは、本を開くその隣に、実際に五感を刺激する、音・匂い・味わいなど「食」をはじめとした生活世界があるということが、本のある時間や空間を豊かで、本質的なものにしているのではないか、ということでした。

 

           

           

           

      食とは風土であり、事物の始末を問うレッスンであり、五感を培う魂の糧。

 

 

 

 ただ、好きな本が読めて、美味しいものも食べられて、ということがいいと思ったわけではありません。

 そういうことなら、望めば自分の家でできることです。

 

 そうではなく、本のある場所が自分を受け入れてくれたように、

 食やその作り手の記憶にいつでも自分が頼ることができたように、

 思い描く食と本の空間は、常に「誰かを迎え入れる場所」「外に開かれている場所」でした。

 

 まさに、「読む」ことも「食べる」ことも、

 今目の前にないものとのコミュニケーションを通して外部と繋がりながら、

 今目の前にあるものと共生することを可能にしてくれます。

 そして、この2つはばらばらなのではなく、隣り合う環境においてこそ、言葉と身体それぞれが一人歩きすることのない、思考と感受性を培う土壌になるということ。

 

 

             

      

 

 

 

 こんなことを伝えたいと思いながら、

 「本のある場所だけれど、厨房もあって、そこで料理をしている自分」を漠然と感じ、

 料理の世界に身を投じ、12年。

 

 

 上滑りしない、腑に落ちる言葉が、暮らしの気配とともに大切にされる場所。

 土の近くで、風、鳥のさえずり、生活の息遣いを肌で感じながら本を手に取れる場所を作りたい。

 

 ノマディックをスタートしてからの忙しい日々を支えたのも、間違いなく、そんな夢の存在でした。

 

 

 

 

      再び始める ー 挑戦と今までの取り組みとのつながり ー

 

 

         

 

 

 そんな中、昨年の春、「ホーム」にふさわしい場所と巡り逢うことができました。 

 能勢に移り住む以前からの物件探しを含めると、待ちに待った、8年目にようやく手にしたご縁。

 

 私たちの夢、消えない思いへの挑戦は一気に前に進み始めました。

 

        

 

 本と食のあり合う場所。そこでたくさんの文化的なコミュニケーションが生まれ、

 多種多様な交わりの中で様々な時間を共有される場所。

 また、1人の時間、大勢の時間、足を運んだ人がゆっくり自分と向き合い、生活を振り返り、

心をほぐして、少しエネルギーチャージしてまた日常に戻っていくことができる場所。

 

 そんな空間作りを目指し、今までの店舗での営業を6月末で一区切りし、

 現在秋のリニューアルオープンに向けてしばらくのお休みをいただき、準備中です。

 

 

        

 

 

 テイクアウトスタイルで始まった「ノマディック」。

 

 これまでの活動の中で出逢えた皆様には、いつも温かく応援していただき、本当に感謝の思いでいっぱいです。ただ、新店舗では店内に席を設けての場所作りに注力するため、お弁当やオードブルについては、これまでと同様のスタイルでご用意することが叶わなくなります。

 悲しいけれど、ノマディックとして積み上げて来た信頼や、テイクアウトで喜んでいただいた

お料理を通してのキャッチボールはいったん「白紙」。

 また「ゼロ」からのスタートです。

 

 今まで、目の前のオーダーに一つ一つ全力で取り組んできた経験からも、新しい挑戦に取り組みながら、これまでと同じボリュームの仕事を抱えることなどできないと容易に想像がつきます。

 片手間にご用意したもので今までと同じように納得してもらえるはずはない。そう判断してオードブルは終売を決めました(お弁当については、販売日を設けて細く長く続けていく予定です)。

 

            

 

 

 大切なハレの席、ご家族の記念日にたくさんご利用いただき、喜んでくださった皆さんのお顔を思い浮かべると後ろ髪惹かれる想いでいっぱいですが、また別の形で喜んでもらえるよう全力を尽くそう。今はその思いで前を向いています。

 

 そして、

 私たちは大きな変革を伴う新しいノマディックのあり方 について、

 これまでの私たちの経緯、これからのビジョンをここで皆さんと共有して、納得していただき、

 可能であれば応援していただけるチャンスと捉え、

 クラウドファンディングに挑戦することに決めました。

 

 これまで出逢えたたくさんのご縁と、これから出逢うまだ見ぬご縁を大切に、

 皆さんと共に創り上げ、育んでゆく空間にしたいと今、希望を膨らませています。

            

 

 

            

 

 

 

新たな展望 『 TOGO BOOKS nomadik 』、そして

 

 

 

 本を開くその横に、安心して食べられる美味しいものが少しあること。

 

 ノマディックは、新たに『 TOGO BOOKS nomadik 』として始動します。

 

 

 新店舗では、主に書籍を軸にお店を作り、空間を育んでいきたいと考えています。

 物販エリアでは、新刊・古書・ステーショナリー等の雑貨を販売。本を選んだついでにドリンクや焼き菓子をテイクアウトすることも可能です。天気の良い日にはガーデン席で楽しんでいただくこともできます。

 (現在、新店舗は工事の佳境に差し掛かっています。

  上記の営業にあたって、飲食店営業・菓子製造業の許可が必要ですが、

  現在保健所で書類審査中、厨房工事完成後、立ち合い検査を経てから

  この8月下旬〜9月上旬取得予定です。

  また古書取り扱いに必要な古物商許可は7月中に取得予定です)

 

 

 また、靴を脱いでゆっくりと本を楽しみたい、

 席に座って自分の時間を楽しみたい方にはライブラリーエリアをご用意しています。

 

 

          

 

 

 フードには、軽食やカフェドリンク、スイーツを。

 いずれもお米で出来ること、発酵を活かした素材や調理を模索しながら、

 これまでのノマディックで積み上げてきた信頼を引き継げるよう、ご用意いたします。

 

 

他に

 

・『子ども料理教室・フィールドワーク』の開催。

コロナ以降長らくお休みしていた食と自然にまつわる体験教室。

自家菜園を持てたことで、四季折々畑と台所をつなぐ様々な体験が可能になります。

子どもたち、またはそのご家族と実り多き時間を共有できる企画を開催したいと考えています。          

 

 

また、大人の方向けに

『暮らしに寄り添う手仕事ワークショップ』

 本を読む空間と同時に成り立つような手仕事の時間。

 チクチク針を使ったり、ハーブや野草を暮らしに役立てる手仕事

 など。

 

 

さらに、本屋ならではの

『トークイベント』、『朗読会』、『読書会』『展示会』、『上映会』、『音楽イベント』

など。

 

おもに日曜日は、上記のようなイベント開催日に当てる予定です。

 

※ コロナウイルスの感染状況により、イベントの開催が見送られる可能性がありますが、 

原則、企画内容や開催規模を調整した上で、十分な感染対策を講じながら開催致します。

 

 

             

            

 

 

 

 

 

本屋というプラットホームを整えながら、単に書籍の売り買いだけではなく、

訪れる方にさまざまな形で楽しんでいただける場所を開きたい。

 

 

そして、

ここは山に囲まれ、川が流れ、土を耕す人の営みが景色を織りなす里山です。

 

里山という「断片的な世界を繋ぎ直せる環境」だからこそ成し得る

文化コミュニティーの場所 

 

を模索しながら

皆さんと、少しずつ時間をかけて、心地良い場所を育んでいきたい。

 

それが『 TOGO BOOKS nomadik 』として歩み出す私たちの抱負です。

 

 

 

            

 

 

 

 ご支援のお願い

 

 

 

 ここで、皆さんからご支援いただいた資金は、

 ① 書籍の購入

 ② ライブラリーエリアの改修費、客席など必要な設備費等に充てたいと考えています。

 

 全体にかかる資金は400〜500万円。

 自己資金や借入金等も用いて取り組んでいますが、コロナによる緊急事態宣言の影響もあり、

正直なところ、資金繰りも思った通りにはいかない状況、です。

 

 

  この場所は、私たち2人だけで箱を作って完成するものではありません。

       参加してくださるお一人お一人の時間、皆さんと喜びを分け合える時間が

              パズルの1ピース1ピースとなり

           豊かな情景が描き出されることを願って止みません。

 

 新たな店舗の空間が、本と食のあり合う開かれた場所となるよう、

このプロジェクトの支援者となって、

この場が少しずつ育まれてゆく過程を

共有していただけないでしょうか。

 

皆さんの温かいご支援を

どうぞよろしくお願い致します。

 

 

 

 

最後まで読んでくださった皆さま

長文にお付き合いいただき誠にありがとうございました‼︎

 

 

 

 

   

 


【プロジェクト終了要項】

●運営期間    
2021年8月1日〜2021年10月31日

●運営場所    
大阪府豊能郡能勢町野間稲地433-2 TOGO BOOKS nomadik のギャラリー/ライブラリースペースにおいて

●運営主体    
TOGO BOOKS nomadik 共同主宰 大谷 政弘

●運営内容詳細    
TOGO BOOKS nomadik が図書の購入・閲覧ができるイートイン/テイクアウトスペースをつくる / 実行内容・共同主催者の大谷政弘による新刊書・古書の仕入れ

 

 

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プロフィール

大阪府能勢町で、テイクアウトとデリバリーのお店「ノマディック 」を営んでいます。 2021年夏現在、新店舗への移転・リニューアルを目指して準備中。

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リターン

3,000


【おやつファンの方に】ノマディック の定番おやつレシピ(3品)+お礼のお手紙

【おやつファンの方に】ノマディック の定番おやつレシピ(3品)+お礼のお手紙

ノマディック の定番おやつから3品、レシピを送ります。材料にまつわる詳細もご案内します。お家でトライしてみたい方にお勧め。
お礼のお手紙も同封です。

申込数
46
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年10月

5,000


【クラファン限定】米粉と麹にうなるスイーツサンクスプレート&ドリンク

【クラファン限定】米粉と麹にうなるスイーツサンクスプレート&ドリンク

これまでテイクアウト限定だった米粉と麹を使った生菓子。
旬のくだものを添えた盛り合わせを、新しい店舗のシートにてゆったりと召し上がっていただけます。
クラウドファンディング限定のサンクスバージョンです。
ノマディック生菓子ファンの方はぜひ。

ご利用可能期間 OPEN翌週営業日〜2022年3月末 

※ 店舗にご来店いただいた際にチケットをご持参ください。
 なお、ご利用にあたっては、ご用意の都合上、事前にご来店の連絡をお願い致します。

※本リターンを履行するにあたり必要な飲食店営業許可は、21年9月に取得の予定です(21年7月現在)。

申込数
20
在庫数
完売
発送完了予定月
2021年10月

3,000


【おやつファンの方に】ノマディック の定番おやつレシピ(3品)+お礼のお手紙

【おやつファンの方に】ノマディック の定番おやつレシピ(3品)+お礼のお手紙

ノマディック の定番おやつから3品、レシピを送ります。材料にまつわる詳細もご案内します。お家でトライしてみたい方にお勧め。
お礼のお手紙も同封です。

申込数
46
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年10月

5,000


【クラファン限定】米粉と麹にうなるスイーツサンクスプレート&ドリンク

【クラファン限定】米粉と麹にうなるスイーツサンクスプレート&ドリンク

これまでテイクアウト限定だった米粉と麹を使った生菓子。
旬のくだものを添えた盛り合わせを、新しい店舗のシートにてゆったりと召し上がっていただけます。
クラウドファンディング限定のサンクスバージョンです。
ノマディック生菓子ファンの方はぜひ。

ご利用可能期間 OPEN翌週営業日〜2022年3月末 

※ 店舗にご来店いただいた際にチケットをご持参ください。
 なお、ご利用にあたっては、ご用意の都合上、事前にご来店の連絡をお願い致します。

※本リターンを履行するにあたり必要な飲食店営業許可は、21年9月に取得の予定です(21年7月現在)。

申込数
20
在庫数
完売
発送完了予定月
2021年10月
1 ~ 1/ 13

プロフィール

大阪府能勢町で、テイクアウトとデリバリーのお店「ノマディック 」を営んでいます。 2021年夏現在、新店舗への移転・リニューアルを目指して準備中。

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