令和５年9月25日 札幌高等裁判所の判決を受けて　（代表メッセージ）

平素は当会の活動にご関心をお寄せいただきありがとうございます。

当会は、平成30年12月の道による北海道百年記念塔解体決定を受けて、これを差し止める活動を続けてまいりましたが、本年8月2日に塔体は撤去されてしまいました。しかしながら、法廷の場では、記念塔は存続している前提で訴訟が続けられています。

訴訟は、民事の仮処分申請にあたる①抗告と、②本訴の二本立てで進行しており、①について地裁で却下されたため札幌高裁に即時抗告を行いましたが、6月31日にこれが棄却されたため、これを不服として最高裁判所に特別抗告の申立てを行い、9月4日に受理されました。②の本訴については本日却下の判決となりましたが、被告意見書に対して9月14日に申し立てた弁論再開を高裁が認めなかった時点で結果は予期されていたものです。

塔体は失われましたが、私たちはクラウドファンディングに寄せられた1400名の気持ちに報いるためにも、後続する類例について有益な判例を得るためにも、②について最高裁に上告します。以下当会代表のメッセージです。引き続きご関心をお寄せいただくようお願い申し上げます。

------------------------------------------------------------------------------------------------

令和５年9月25日
札幌高等裁判所の判決を受けて

今回の判決の内容は残念でなりません。

道民の宝である「北海道百年記念塔」が、長年に渡り北海道の不作為によって放置され、結果として、劣化による危険を理由に解体される。また、この行為が法的に許されることは、住民不在の政治がまかり通ることに他なりません。

今後、そのようなことが起きないように、また我々住民の権利として最高裁に上告致します。歴史ある百年記念塔は、事実上姿を消してしまいましたが、先人たちの思いを後世に伝えて行くことは、現代に生きる我々の使命であると考えております。

北海道百年記念塔を守る会　会長　野地　秀一