「兄弟姉妹を生む」

障害を持つお子さん、体の不自由なお子さんを育てている母親は、兄弟姉妹の存在を、とても気にかける。
障害を持つ兄弟の為に、親亡き後を託したいと思うことは、当たり前、間違っていない。
私が中学3年生の受験間際に、転入してきた、１人のバレボールの上手な子がいた。
その子は、当時学区制があった為、バレーボールの強い私も同じ受験高校を目指し、他市から転入してきた。
「何で今？」と友達と不満をもらしていた。
その子は、私と同じ高校へ進学し、強豪といわれた当時は、
全国レベルのバレーボール部に入部し、身長もあった為
１年生から、レギュラーのポジショニングにいた。
1年生の夏、その子は学校に来なくなった。その後、直ぐに高校を中退した。
その２年後、高校の文化祭に同じ人とは思えない派手な姿で来ていたことを記憶している。
その子は、生まれたときから、障害を持つお兄さんの面倒を見るために、バレーボール選手になり、親は彼女の将来のレールを作っていたと言う。
彼女は、高校を中退するまで、親に反抗する事なく、我慢をしていたと言う。
一度、自分を取り戻し、彼女は海外へ行き結婚、子供を連れ帰国。今では、両親兄共に仲良く暮らしている。
この事情は、誰も悪くない。
この様に、兄弟姉妹に託したい親、責任から逃れたい兄弟、誰も悪くない。
こんな事は、当たり前の考えで、誰も責める事ではない。誰も悪くない。
こんな、事情を知り、苦しんでいる、親や兄弟も居ると言う事実を知って欲しいと思う。
家族だけで、面倒や責任を負うのではなく、地域近所が助けてくれる存在が当たり前に居る環境ができたらと思う。本当に思う。
介護者は、いつも頑張っています、どうか「小児版介護者手帳・ケアラーズノート」の制作達成に、ご支援、ご協力を頂きたく、お願い申し上げます