野良猫と捨て猫

野良でいる猫でも、そこで産まれた野良猫、別の場所で産まれ、育ち、他の場所に捨てられた野良猫。また、捨てられた家猫などいろいろあります。

野良猫がたくさんいて、見守られる人がいるところでは、餌もあるし大丈夫だろうと捨てに来られるのかもしれませんが、それぞれのコミュニティーは確立されていることが多く、なかなか馴染むことができません。結局、輪の中に入れず、喧嘩をする子もいれば餌を食べられず、弱ってガリガリになっている子もいます。

人間が思うほど、野良猫の輪の中に入るのは簡単ではありません。

この３匹の兄弟猫も捨てに来られた猫です。

TNRの猫がいる姫路城に、この３匹は捨てられました。捨てられたという情報はすぐに入り、探したのですが夜なので、なかなか確認できませんでした。そのうち、白黒と茶白の子は堀の城壁のくぼみにいることがわかりましたが、助けに行くことはできません。キジトラの子だけが見つからないまま、一晩が過ぎました。キジトラは一番小さかったのでついていけなかったのでしょう。朝になり、２匹が登った城壁のそばにで見つかりました。無理してついていかず、そこから動かずにいてくれたことが幸いでした。２匹も無事に戻ってきました。雨も降らず、寒くもない季節でしたが、夜には野生動物も姿を現します。堀にも落ちず、野生動物にも襲われず、無事でいたことが奇跡の様です。

この時、もっと小さな、産まれてそれほど立っていない赤ちゃん猫も捨てられているのが見つかりました。一瞬の間に、１匹はカラスに・・・・・

自然界は本当に厳しいです。

 

餌もあるし大丈夫と捨てに来るのかもしれませんが、そこで生活をすることは難しい事をわかって頂きたい。家猫であった子は、野良ではなかなか生活できません。

いきなりの外の生活で、いままで与えてもらっていた餌も自分で探さなければならない。

捨てられた子の保護依頼はかなり多いです。

TNRの猫のお世話をされている方から、

新しい子がいるけれど、みんなが餌を食べているのを遠くから見ている。

食べている後ろの方でじっとしている。

食べにくるとこれまでいる猫が追い返す。

内容はいろいろですが、仲間に入り食べることは難しいものです。

 

紹介文に書いたこの子もそうでした。ガリガリに痩せて、海のそばに・・・・・

眼も光くらいしか感じられないだろうと診断されたこの子はすごく甘えん坊で、人恋しい子でした。TNRの猫が多いところでしたが、この子が入る余地はありません。

保護されてこちらに来ましたが、里親さんが見つかることにあまり期待はできないと思っていました。でも、希望して頂けるかたとご縁があり、今は鳥取で幸せに過ごしています。

迎えて頂いたその日から、抱っこされ、べったり甘えている様子に、もう一度温かな腕の中で過ごせるようになって本当に良かったと思いました。

 

猫と里親さんのご縁はいろいろです。

いろいろなところから希望して頂いていますが、家族構成や、勤務状況、家の環境、ご本人の思いなどで、迎えて頂ける子もいろいろです。

大丈夫かなと思う子にもたくさんの希望があります。

今、こちらにいる子にもきっと良い出会いがあると信じて、そして、今、ご依頼を受けこれから捕獲に入る子たちにもきっと良い出会いをと、活動をしていきたいと考えています。

 

残り２日となりました。

達成まであと少しです。私たちの活動にお力を貸していただけないでしょうか。

よろしくお願い致します。