お尻が破裂してる！！

尻が破裂してる！！

内臓が出てる！！などパニックになった電話を受けることがあります

いや、そんなんなったら生きてないから、落ち着けよ・・・・と思うのですが

肛門嚢を知らない飼い主さんも居るのです

 

肛門を中心に時計に見立てると４時と８時の位置に肛門嚢が開口してる穴があるのです

スカンクの肛門嚢は有名ですね

奴らは武器にまで昇華させてますが、犬や猫にも肛門嚢はあります

 

排便や驚いた時などに内容物は自然に出るのですが、時にここが詰まり、細菌感染などで炎症を起こし破裂することがあるのです

刺激がなくのんべんだらりと暮らしてるとそうなるのかもしれません

猫は犬ほど問題にならないですが

 

俺も肛門嚢がある！破裂してる！！と言う方は　それは痔瘻だと思うので

こんな駄文、読んどらんと保険証を持って、肛門外科へ行って下さい

 

内容物は個体差があり、液状だったり　外国製の歯磨き粉みたいに固形に近い粘土のようなものだったり　ザリザリしてたり様々で、その性状で詰まりやすかったりするのかもしれません

ちなみに超、クサイです

 

猫は化膿に強い生き物ですが、破裂前は違和感もあるので、舐めたり　元気消失したり　床に尻を擦り付けたりします

 

この破裂前の腫れた時がシンドイのだと思います

破裂したら、逆に楽だろうと思います

これは咬傷での化膿にも言えると思います

 

ですが飼い主にしたら　破裂したら出血もするし膿も出るわで　皮膚が破れてエライ事になっとる訳ですから　大騒ぎをして「何か怪我してる！！内臓、見えてる！！」と騒ぐのです

 

内容物が溜まりすぎないように、肛門嚢絞りをするのもアリですが、犬以上に猫は抵抗するし、飼い主との信頼関係が瓦解するかもしれないなと思います

力任せに押さえつけて、絞るのも危険です

 

破裂しても２週間くらいで自然に治るので、そう伝えますが、大抵の飼い主は納得せず、とにかく連れて来る！！と言うので、抗生剤を溶いた生理食塩水で洗ったり、抗生剤注射などをします

昔は咬傷の膿が弾けた時などもですが、フランセチンＴパウダーとか使ってましたが、終売しています

 

※あまりに再々、破裂する場合は肛門嚢を取ることもあります

 

大きく裂けると肛門から離れた部位が破裂したようになるので爛れた裂傷のようになり、原因が分からない飼い主の動揺も大きいです

歯瘻のようなイメージでしょうか

離れた所に穴が開く

 

（歯瘻とは歯根の膿が溜まって目の下とか頬に穴があいてしまう病気です

虫歯で頬に穴が開くのです）

 

破裂する子は肛門嚢が詰まりやすい・炎症を起こしやすいのでしょうから、再発しやすいと思われます

気になる場合は、３００円くらいでしょうから、半年に１回とか動物病院で絞ってもらうのもいいでしょう