野良猫とタヌキの疥癬にイベルメクチン

イベルメクチン

偉大なる 大村　智 先生の発見により開発された抗寄生虫薬です

正に偉業です

先生はこれでノーベル賞もとっているんです

 

犬のフィラリア薬でお馴染みですが、疥癬にも効きます

疥癬は猫の皮膚病で一番、痒いと言われてます

 

猫じゃないのに何で分かるんだ？と言われるかもしれませんが、そこはサラッと流してください

 

疥癬（ヒゼンダニ）は皮膚の中をトンネルを掘る様に進み、卵を産み、増えるダニです

こう聞くだけで、すでに痒くなってきそうです

 

犬猫の皮膚は角化し、ゴワゴワになります

 

レボリューションが効くのですが、外の触れない猫には滴下することが出来ません

 

ここでイベルメクチンの登場です

家畜用の注射液ですが　エサに混ぜて経口摂取でも有効なんです

 

疥癬は卵から　幼ダニ　若ダニ　成ダニと成長するのでこのライフサイクルに合わせて２週間ごとに数回、投与します　

 

以前、クリニック前の道にタヌキが現れました

脱毛し、焼け出された人みたいな姿でした

疥癬です

溝の中に隠れたので　溝蓋の隙間からレボリューションを滴下しました

野生動物にかかわるのは いけないとは思いますが、このままでは可哀そうだし

ＴNRした猫にも移ってもいけませんから

 

イベルメクチンを仕込んだエサも出してみましたが、これは食べたか確認できなかったので、溝に隠れた時にレボリューションする方を選びました

２～３回は滴下したと思います

毛が生えてきて綺麗になった頃、どこかへ行きました

まるで通院のために来てたような数週間でした

 

犬への投与ですが、フィラリア薬の時は注意してるコリー系の犬やシェパードなどに疥癬治療でイベルメクチンが禁忌であることを失念しないようにしなければなりません

（血液脳関門が緩く神経症状を出してしまう）

ミルベマイシン

レボリューション

等を使う事になると思います

小型犬・老犬なども同様です

安全域が狭い事など要注意です