メッセージリレー第11弾：垣内 敦

97歳になる私の祖母は、子供の頃に学校にやってきたピアニストによる生演奏で聴いたリストの曲が今でも忘れられないと言います。

以前保育園で演奏をした時、3歳の男の子は初めて聴く生のピアノの音にびっくりしてカーテンの陰に隠れてしまいましたが、帰り際に見せてくれた目の輝きと笑顔は私の目に今でも焼き付いています。

外からの刺激を柔軟に受け入れることのできる年頃に受けた衝撃は、その後の人生を多少なりとも豊かにしてくれると信じています。

音楽の息づかいを生で感じる体験を、育った場所にかかわらず平等に持てるようになることを願っています。