抜けられない貧困(その6)

縫製工場で働く労働者たち

ユニクロ、H&M、、、

 

おそらく、日本人なら誰もが利用したことのあるこれらのアパレルブランド。

 

では、皆さんは、自分の着ている服がどこの国で生産されているのかをご存知ですか。

 

こちらをご覧ください。

プノンペンとコンポンスプーを結ぶ国道4号線、平日の4時PM。

 

労働者が仕事を終えて、正門から一斉に外に出てきます。

 

この通り沿いには、外国資本の縫製工場(Garment Factory)が立ち並んでいます。

 

そして、下のような乗り物で帰路につきます。

これらの労働者たちは、月曜日から土曜日まで、朝7時から午後4時あるいは残業がある場合は、6時、8時PMまで仕事をします。

 

労働者たちの月給は、2024年現在204ドル。

 

日本円にしたら30,000円程度です。

 

大きな工場では、5000人から10,000人も就業していることも珍しくはありません。

 

実は、この縫製工場での労働に、教育問題が関わっているのです。

 

どういうことか、ザッとご説明いたしましょう。

 

トラックに立ち乗りしている顔ぶれの中に、未成年の少年少女たちの姿を見ることが多々あります。

 

彼らは、皆、学びを諦めた子供たちなのです。

 

学校を辞めてしまう理由は、様々だと思いますが、その背景には、確実に貧困があります。

 

工場労働者の就業は、原則16歳以上と決められていますが、14歳の子供が偽造IDカードを作成して16歳になり、すまして修行するなんて言う話も珍しくありません。

 

こういう実態を実際にご自分の目で見て、自分の生活とのつながりをひもといていけば、また違った世界が見えてくるはずです。

 

消費者が、安いものばかりに目を向け、値切ってものを買えば買うほど、彼らの生活は厳しくなるといった循環がそこにはあります。

 

と言っても、私の考えは、資本主義経済を否定するものではありません。

 

なぜなら、それが世の中の仕組みだからです。

 

資本あり、労働あり、お互いが持ちつ持たれつで、世の中は成り立っています。

 

大切な事は、こういった事実を一刻も早く知ること。

 

無知のままで生きる事は、とても愚かなことです。

 

そして、事実を正しく知った上で、自らがどういった行動を起こしていくかと言うことが最も大切なことです。

 

少なくとも、カンボジアには1,000,000人を超える工場労働者が、朝から夜遅くまで働いていることを知っておいてください。

 

そして、皆さんが身に付けているものの中に、それらが必ずあると言うことを。

 

工場労働者の生活は、大変過酷です。

 

これについては、JECSAカンボジアのホームページでもたくさん記事にして紹介しておりますので、ぜひお読みください。