ある日の作業

こんにちわ！　よつわや　の横山知子です。

昨日の開始からすでに数名の方にご支援いただきました。本当に私はいろんな人のご厚意によって支えられている、幸運な人間だと思います。私に巡ってきた幸運をできないことがある人へと巡らせるために、これからも頑張ります！

 

農福連携しているよ、障がい者雇用（正確には障がいのある人への業務委託）しているよ、というと「どうやって？」と聞かれます。制度や手続きではなく、今日は実際の作業をご紹介します。

写真は別の日に行った枝集め。手前の枝がなくなり、奥に枝の山ができています。この日は枝集めのみの作業でした。

 

前日　連絡

メールにて翌日の畑とメインの作業をグリーンベイシスに連絡

夕方までに翌日の利用者と職員の人数がメールされる

9：20　園主が畑に到着。利用者（7人）は職員（2人）の車で来ている。

9：30　挨拶と作業内容の説明

足元の距離感がつかみにくいaさんは手先が器用なので、防鳥ネットにからみついた朝顔のつる切り。

剪定した枝が地面やぶどう棚の上にあるので、bさんｃさんに集めて縛ってもらう。紐で縛るのは難しいので職員がやる。

左手麻痺のdさんと精神障害のeさんfさんに冬越しの藁運びをお願いする。左手麻痺のdさんに一輪車は無理だろうと思っていたら「こういうのはバランスだよ」と藁を上手に一輪車に乗せ、すいすい押していく。おみそれしました！

gさんhさんに、ぶどうの根元に雑草避けのため敷いていた藁の除去をお願いする。横山が見本にぶどうの周りの藁を草かきで除去する。知的障害のgさんは横山の見本通りにはできないので、あとで横山が仕上げに行く。半分でも仕事をしてもらえれば有難い。

藁運びが終わったのでdさんは枝集めに合流。棚にかけた防鳥糸をeさんfさんに外してもらう。不安症状のあるeさんが何度も確認してくるので、都度okを出す。今日はfさんの調子が悪そう。一度に指示を出しても記憶しているのが難しいので、今やる作業だけを指示。横山は近くで剪定しながら、ｆさんが防鳥糸1本を外し終わったら次に外す防鳥糸を指定する。

朝顔のつる切りをしていたaさんが枝運びに合流。枝を見落としやすいので枝を縛る紐を何本も切ってもらう。

10:30　10分休憩。

近くの公衆トイレに行ったり車で水分補給。横山は剪定を進める。

休憩後は全員で枝集めと枝運び。棚の上に取り残しの枝がないか、職員が見て回る。人数が多いと作業が早いので横山は剪定を急ぐ。

11:25　片付けと挨拶

道具を全員で畑の入口まで運び、前屈と旋回と肩回しで体のケア。「今日もみなさんのおかげで畑がキレイになりました。ありがとうございました。来週も枝運びなので、しっかり疲れを取ってください」とあいさつして終了。

 

枝の山。一人で作業すれば一日かかりますが、業務委託すれば2時間かかりません。

 

農福連携が注目される理由は「外仕事は作業の分解がしやすい」からです。その人ができることに合わせて作業を分解すれば、障がいのある人でもできる仕事はあります。一般の会社も開発と製造と営業と経理に分かれていますよね。仕事を分解することは当たり前のことなんです。

「なんでもできる体の人だけが働ける社会」よりも「みんなが働ける社会」になったらいいなと思います。