【CACI物語：卒業犬㉗「ランタン」】

♪♪Merry Christmas♪♪

全ての鳥猟犬が、幸せな日々を送れますように！

 

幼い頃、生まれ育った地域では猟をする方々も多く、猟犬も日常の見慣れた風景でした。我が家は猟をしなかったのですが、当時毎日、我が家に通って来るセッターがいました。

 

昔は犬を放し飼いしていることが多く、そのセッターは何故か毎日うちの庭で過ごすのです。とても大人しく、のんびりしていて私が上に乗ったりしても、何ら動じることもなく、日長一緒によく遊んだものでした。そして日暮れ近くになると、自分の家にスタスタ帰っていくのです。

 

年月が流れ、日々過ごしていると、あまり気にも留める事でもなかったのですが、ある日ふと、あのセッターを思い出しました。

そういえば、昔は猟犬が結構いたのに最近見かけないな・・

すると昔の思い出が、さーっと鮮やかに蘇ってきたのです。

セッターの可愛い、とぼけた表情、ふわふわした触り心地の柔らかさと温もり、そして甘えてすり寄ってくる仕草など・・。

それ以来、時間がある時にはネットで”セッター”と検索を繰り返していました。

 

そのような日々の中、東日本大震災が起こりました。

私にも何かできることはあるだろうか・・。と考えていた矢先に

東日本大震災中で保護されたセッター、スカッシュの存在を知ったのです。

いてもたってもいられず、早速面会に出向き、そして我が家に迎え入れました。

とにかく元気いっぱいの弾けたセッターでしたので、”スカッシュ”と名付けました。

CACIは、その際お世話になった方から教えていただきました。

「鳥猟犬専門の団体がありますよ。何か困ったことがあったら、きっと相談に乗ってくださると思いますよ」と・・。

それから、CACIのHPを覗くようになりました。

 

その後、先住犬が亡くなりスカッシュ1頭になった時、

もう1頭セッターを迎えようと思いました。

その時、CACIにはランタンが保護されていたのです。

ランタンが保護された時分は、ちょうどハロウイーンシーズンでしたので

ジャック・オゥ・ラタンから付けられたそうです。

直接面会に行き、ランタンと触れ合い、スカッシュとは大丈夫みたい・・

と確認したうえで、我が家に迎え入れました。

既に自分が「ランタン」と自覚していましたので、そのまま「ランタン」と命名し今ではカジュアルに”らんらん”と呼ぶことが多いです。

 

セッターが2頭となり、お散歩の時間も距離も増えました。

（お空に旅立った先住犬は小型犬でしたので、先住犬に合わせていました。）

時間や距離が増えると、知り合う犬友も増えてきます。

色々な方から声をかけられることも多くなりました。

また日々の楽しい様子を綴るInstagram等で同じセッターの友人も増え、この子達が繋いでくれたご縁により、彩り豊かな生活となっています。

嬉しさ、楽しさを全力で表現してくれるこの子達は何よりの癒しです。

何気ない仕草や表情で、大爆笑してしまうことも多々ありますよね。

鳥猟犬が私たち家族に多くの幸せを運んでくれています。

全ての鳥猟犬が、幸せな日々を全うできるよう、心から祈っています。

（静岡県富士市　井出様より）

井出様インスタグラム　@sukalan_chi116