１１年前の今日は楽しくて嬉しくて希望がありました。

　わーい雪が降ったから校庭で遊ぼう！

そう言って子どもたちと、校庭を転げ回って遊んでいたのが１１年前の今日でした。誰も、次の日、震災に襲われるなんて夢にも思いませんでした。

　ここは、１１年前、私が当時勤務していた内陸の小学校での３月１０日の様子です。

　もうすぐ進級の時を迎える思い出づくり。雪が降ったので思いっきり校庭で遊びました。

　この子どもたちとは随分自然の中で遊び回りました。川に鮭が上ってる！白鳥が田んぼにやって来た！ホタルが飛んだ！と言って遊べたのは最高でした。

　次の日の２時４６分。掛け算九九がまだわからない！と居残り勉強をさせていた子どもたちが、あまりの揺れに泣き出した声が、まだ耳に残っています。

　怖かったねえ。

　夜になっても、消防車も救急車も来ず、停電のままだし、ラジオからは仙台市の海岸に多くの方が打ち上げられているという、よくわからない放送ばかりで途方に暮れたのを思い出します。

　寒かった夜！満天の星ばかりが冴え冴えと光を放っていたのを思い出します。

　被災地では、明日は特別な日です。

　こころを込めて供養したいと思っています。