「今日はどこへ行きたい？」「海！」「沢！」

　夏休みになると、放課後こどもクラブBremenはてんてこ舞いになります。

　通常は2時過ぎから始まるクラブも、夏休みは朝の8時から夜の7時まで開設します。

　子どもが自分だとしたら、朝早くから夜まで同じ室内で預けられるのがどんなに大きなストレスなのか、想像できると思います。

　そこでBremenでは、部屋に閉じ込めてルールで縛ることをせずに、必ず1回は、自由遊びができる外に連れて行くことにしています。

　それも、行き先は自分たちで決めさせて。

　一人ひとり行きたいところが違うので、必ず一度は行き詰まります。「自分が海に行きたいのに、○ちゃんは嫌っていう！」「わがままだ！」って、まだまだ自己中を卒業できないので、相手が悪いと思います。

　子どもたちは、数分間の葛藤の時間を体験します。しかし、それは決して悪い時間ではなく、一人ひとりにとってとても大切な時間になります。

 

　相手だけがわがままなのか？自分が行きたいように相手にも行きたいところがある。みんなが行けるようにするには、どうしたらいいか？なんて、すごく考えるのです。そして、その繰り返しの中で、集団がまとまるまでの苦しみと喜びを体験します。

　子どもたちに話し合わせて行き先を決めることだけでも、日々の暮らしの中で子どもたちを大きく成長させることができます。

　毎日、部屋の中でゲームをしているだけでは決して育てることのできない力なのです。

　このようにしてBremenは社会のリーダーとして人間関係を調整できる子どもを育てています。