西も東も無関係に灰が被ってくるんですよ

17年間で100人以上の生存者や遺族に聞き取りを行うことで、核実験中、乗組員がどのように被曝していったかが見えてきました。

 

そして日本に持ってこられたマグロが検査の結果被曝していたため、廃棄された事実もわかりました。

 

生存者の証言

築地の港に入ってよ、死の灰が何とかかんとか言いよって、港へマグロずっと並べとるじゃろ、ガーってやりよるばしか覚えてない。

 

生存者の証言

 

今の船には海水で水を作る設備もあるが、その時は風呂も海水やけん。

 

スコールきたらシート張って、「スコールきよるぞー」言うたら石鹸つけて構えちょる。（笑う）

 

じゃけど来らざったらまた海水で洗わんといかん。

 

スコールきたらザーッとタオル使うて流してよ、そんなことしよった。

 

放射能いっぱい浴びちょろ。（笑う）

 

東京の築地へ向いて船は入った。入ったら直に調べに来てよ、１本１本揚げちょるマグロを調べられてよ。

それでいかん、言うがでよ、放射能含まれちょるがでよ。「捨てに行ってくれ」言うてよ。

 

八丈まで行って全部捨ててしもた、１日がかりで。（笑う）

 

生存者の証言

 

西も東も無関係に灰が被ってくるんですよ、だから私たちの船にも灰がパラパラ来ますわ。

ということは灰たるや、普通の火の粉の灰とは違いますよ、黒いんですよ。

 

白い粉雪がパラパラ降るでしょ、あれが黒いのと一緒なんですよ。

 

黒いのがひっきりなしに降ってくる。

 

鉢巻してる人は頭がそのままですよね、灰が被っても。

 

そういう人は早く亡くなってしまいましたね。

 

いわゆる白血病にしろガンにしろ、骨髄症にしろ、乗組員の3分の2が亡くなりました。