設立20周年記念連続演奏会Ⅲ（第42回演奏会）まであと10日！

東京では桜の開花の便りが届きましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
昨年7月から続けて参りました設立20周年記念連続演奏会の3回目、シリーズ最終回となる第42回演奏会まであと10日となりました。
3回の演奏会を通じて日本の管弦楽作品の創作の歴史を俯瞰できるようにとプログラミングしたこのシリーズ、今回は初めに山田耕筰の「曼荼羅の華」を歴史の「最初の10年」の作品として取り上げます。また石井眞木、武満徹のそれぞれ演奏される機会の少ない曲に加え、一昨年譜面が発見された永冨正之の交響曲の日本初演、さらに「現在に至る10年」の作品となる野平一郎ミュージックアドヴァイザーへの委嘱作品、『言葉にならない世界へ』を作曲者自らの指揮で世界初演します。

 

かつて芥川也寸志は、こう言いました。
「もしも作曲家が臨席する場で、その作品を演奏する機会かあったならば、オーケストラにとってこれほど光栄なことはないのだ。たとえば、ショスタコーヴィッチの前で彼の交響曲を演奏することができたなら！！」

野平一郎先生による自作自演リハーサルでは、芥川の言葉の通り、ニッポニカにとってこの上なく光栄で、かけがえのない時間を積み重ねています。
緻密に書かれた野平先生による渾身の〝現代音楽〟。
音楽が一瞬たりともその場にとどまることのないこの作品を演奏することは、とても緊張を強いられます。しかし、野平先生が普通に指揮をすると、本来はシャープな音楽であるはずなのに、オーケストラの音にふくよかであたたかなものが徐々に顕れてくるのは誠に不思議。オーケストラ演奏の醍醐味です。
精妙巧緻な音たちのまじわり、鋭いリズム、移り変わるテンポ、明快なユニゾン、静かな響きに斬り込む咆哮、行方定まらぬ即興的で室内楽的なフレーズの掛け合い、たくましい音塊、透けるように薄いひと筋の旋律、回顧再現される楽奏、最後に現れる抒情的で清浄なトランペットのフレーズ。
オーケストラ・ニッポニカ設立20周年を記念する委嘱作品の世界初演を、ひとりでも多くのみなさまにお聴き頂ければ嬉しい限りです。

 

演奏会は、3月25日土曜日、14時30分開演、会場は紀尾井ホールです。チケットは各プレイガイドで好評販売中です。
当日券販売も予定しております。当日年齢証明書提示にてU25チケットもお求め頂けます。

皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。

 

■設立20周年記念連続演奏会Ⅲ（第42回演奏会)
2023年3月25日（土）14:30開演

紀尾井ホール
山田耕筰 ／   交響詩「曼陀羅の華」（1913）
永冨正之／    １楽章の交響曲（1963/67）日本初演
武満徹／    　冬（1971）
石井眞木／    雅霊（1989）
野平一郎／    言葉にならない世界へ（2022）設立20周年記念委嘱作品・世界初演

指　揮：野平一郎　
管弦楽：オーケストラ・ニッポニカ

 

全席指定　4,000円　U25席　1,500円
※U25席は、当日窓口販売のみ。年齢確認できるものをご提示いただいたご本人1枚のみU25席価格で購入いただけます。年齢確認できるものをご提示いただけない場合は一般席でのご案内となりますことをご了解下さい。

 

◆チケット販売
コンサートイマジン　03-3235-3777　10:00～18:00（日祝休）
チケットぴあ　Ｐコード：232-747
e+(イープラス)