115系車両の新たな役目・・・[第三の「車」生]

本日は11月5日・・・「115系の日」です。

 

今回は弊社の115系車両が果たす使命についてご紹介します。

 

鉄道車両は本来、鉄路を走行し人々を運ぶのが使命です。

クハ115-1106はその使命を1978年～2015年まで、37年全うしました。

通常の車両はここで役目を終えてスクラップとなりリサイクルされます。

貴重な車両の場合は保存され博物館に入ることも稀にあります。

しかしクハ115-1106は人々の日常を支えるあくまでも「普通列車」。

通常なら確実にほかの車両と共にリサイクルされてしまいます。

 

ところがこの車両だけは、新たな人生ならぬ「車」生を歩みます。

 

第二の活躍の場はスキー場でした。

 

スキー場では冬期のスキーシーズン中スキー客の休憩スペースとして活躍しました。

6年半、2015年10月～2022年7月まで様々なスキー客の憩いの場として活用されました。

そして、2022年7月にスキー場から弊社へ譲渡され、さらに第三の車生を歩むことになりました。

 

 

弊社は「戸倉上山田温泉」地区にて日帰りの天然温泉かつ銭湯スタイルの公衆浴場として60年近く地域の皆様に支えられながら営業しておりました。

 

しかし、コロナで経営状態は非常に難しい状態です。

私どもだけではなく、戸倉上山田温泉の旅館やホテルも同様です。

今回、弊社の鉄道車両事業はアフターコロナを見据えた、新たな事業となります。

ただ単に置くだけではなく、車掌さんが操作するドア開閉を体験できたり、運転士さんが行う運転を体験したり、はたまた団体様の交流の場として貸切でご利用頂く、この車両を中心としたイベントを開催する、など活用方法は様々です。

 

 

先日、先生に連れられて若い子供たちが見学にいらっしゃいました。

現在はまだ車内に立ち入ることができない状況の為、

外からの見学となりました。

 

その中でも子供たちは展示しているパンタグラフの昇降、ドアの開閉、ブレーキの操作によるエアの音、方向幕の回転など様々なギミックを見て、とても楽しんでいました。

有難いことに来年以降正式なオープン後は車内を見学にいらっしゃって下さるそうです。

 

この電車はまだ生きているのです。

もちろん先頭車単体なので走行することはできません。

しかしそれ以外の機能はまだ失われておらず、現役同様に動きます。

この車両の第三の役割は「現役時代の機能をそのままに生かして皆様に115系を楽しんで貰い、地域を盛り上げる」という車生です。

 

そして全国の鉄道ファンのみならず、地元の子供たちにとっても楽しんでもらえるような、そんな身近な存在であるべきだと考えます。

先日千曲市の小川市長にもこの思いをお伝えさせて頂きました。

弊社は公衆浴場としての日帰り温泉施設という役割がもともとあります。

公衆浴場は日々、皆様のご入浴を毎日支えております。

その日常に少しでもこの115系がご来場いただく楽しみをプラスできればと思います。

 

弊社は車両の購入費と輸送費までは自己資金で行いました。

しかしここから先、修繕や屋根の設置費用等さらに多額な費用がかかります。

そのためには今回のクラウドファンディングを成功させる必要があります。

現役時のままとはいっても、外装は年々劣化していきます。

既に現役引退から7年が経過し、スキー場時代は屋根がありませんでしたので、各所の腐食が徐々に進行しています。また雨漏りもしています。

このような修繕費用や屋根の設置費用をご支援いただきたく今回のクラウドファンディングをスタート致しました。

 

終了まで残り1ヶ月を切りました。

115系クハ115-1106の[第三の「車」生]の為に、

皆様のご支援をお待ち申し上げております。

 

宜しくお願い致します。