平安時代の秘密基地「方丈庵」

こんばんは、トム・ソーヤーです。今日はかの有名な方丈記に登場する鴨長明の終の住処、方丈庵の話です。

 

今日は用事で京都に来ていたので、下鴨神社の中（正確には河合神社）に再現されている方丈庵を見に行ってきました。

 

 

みなさんの中に方丈記を読まれた方はいらっしゃいますか？私は以前書きましたように読書はキライですが、方丈記は今まで読んだ数少ない書籍の中で、かなりおもしろかった部類に入る本です。

 

この本は書かれてから約800年の月日が経っているにもかかわらず、現代に通じる不変的な人間の感覚が綴られていておもしろいです。

 

さて、なぜいきなり方丈記の話が出てくるかと言いますと、この方丈庵、まさに大人の秘密基地とも言うべき場所だと思うのです。

 

 

鴨長明は、この極小住宅で琵琶を弾いたりしながら暮らし、当時の世についてさまざまな思いを巡らせ、それを書き残しています。この空間や、彼の視点から現代人が学ぶことは多いです。

 

考える場所としての方丈庵は、秘密基地のお手本

 

何度か訪れている場所ですが、今日は「元祖秘密基地」という視点で見て来ました。

 

 

当たり前ですが、800年前の家には電気はありません。ま、方丈庵でなくとも当時のすべての家屋にはなくて当然ですが。

 

この方のブログにとても詳しく書かれていますが、広さはたったの約9平方メートル。鴨長明は、この空間を想像力を駆使してとても「広く」使っています。しかも持ち運びについても考えていたあたりが、なんとも素晴らしい！

 

おそらく実際に暮らすと、夏は蚊に刺されたり冬は死ぬほど寒かったりするのでしょうけど、何というか、人間いろんなことを経験したのちに到達する境地というのが800年前も今もあまり変わらないというのは興味深いです。

 

 

方丈記を読んだのは確か今から10年ほど前で、もはや詳しい内容を記憶しているわけではないのですが、憧れ＆理想の秘密基地として頭の片隅に残っていたところ、今日久しぶりに見に行くことができて、良い刺激と学びになりました。

 

これを機にまた読み直してみようかと思います。そしてみなさんも京都へ行くことがあれば、方丈庵をぜひ訪れてみてください。