子どもたちが過ごす多様性豊かな森のために

子どもたちを招待して活動するアファンの森は、多様な命が育まれている生物多様性豊かな森です。

多様な命が育まれている森だからこそ、森に入ったときに色々と感じるものがあるのではないでしょうか。

それは、言葉では表現できないような感覚的なものですが、人には確実に影響があると思っています。実際、森に入ればストレスが軽減することはエビデンスもとれています。

そんな森を保全、維持していくためには日頃の手入れが欠かせません。

感覚に頼る部分もありますが、今どんな生きものがいて、どんな環境なのかを知るためにはしっかりとした調査をして、その結果をもって森の状態を知り、整備に活かしていきます。

毎月行っている調査に、鳥のラインセンサス調査があります。

同じルートを一定の速さで歩いて、そこで確認できた鳥を記録します。季節が変わると森を訪れる鳥の種類も変わるため、毎月調査を行って、1年を通してどんな鳥がアファンの森を利用しているのか確認しています。

アファンの森ではその調査を10年以上続けてきたことで、見られる鳥が少しずつ変わってきたこともわかってきました。森が日々成長し続けていることで、同じ場所でも同じ環境ではなくなってきていることを示しています。

森を守っていくうえで、同じ環境をずっと維持することが大事なわけではありません。そこに棲む様々な生きものがどのような環境なら、より良く暮らしていけるのか、そのためには変化させることも時には必要で、アファンの森財団では、生きものの声を聞きながら手入れを続けてきています。