「ツキノワグマが怖い」間違えないで！

「ツキノワグマはシカも食べる肉食！おとなしい動物じゃない」
このびっくりするご意見を、森林総研の、クマはシカが増えるとシカを食べている調査報告とともに、いただきました。
しかし、ツキノワグマはシカを襲って食べることなどありません。

一体何が起こっているのか。

人が直接的にも間接的にも荒廃させた環境で、飢えたクマが仕方がなく、獣害駆除の名目で殺されたシカの遺骸を食べている。衝撃的な事実です。
シカが増えると、クマの食べるものが減る、人間が殺したシカがたくさん、そこで起こっていること。
60年以上前から森林生態を観察してきた人が、考えられないひどい状況だと言います。
山の荒廃で、クマのフンから、これまで食べなかった木の実まで出てくる、消化されていないものもあり、空腹をしのぐだけで、いたましいことです。

エチオピアの飢餓の子が、食べるものがないので、お腹を満たすために、野生のキャベツというものを食べることがあり、これは腹痛と下痢を起こして、食べるのはイヤだけど、お腹がすいてどうしようもない。
同じことです。

クマのお母さんは1年半くらい子育てしますが、四季の生き方を教える中で、シカ狩りの方法など教えません。本来食べません。
食べ物で性格も変わります。私たちはなんという冒涜行為をしているのか。

私たちが採取したクマのフンからもシカの体毛が出てきましたが、クマの素晴らしいフンとはまるで違う状態でした。その現場ではクマの食べる実がなく、私たちの置いたどんぐりをクマが食べ、食べた横で便の発見はいつもはないのに、シカの体毛の入ったゆるい便があったのです(画像)。

山に入ることの大切さを痛感します。

悲しみでいっぱいですが、前に進みます。調査クラファン応援宜しくお願いします。