悲しむのは一人じゃない。

こんにちは、NPO法人テラ・ルネッサンスのアジア事業担当の江角です。

今日は、昨年のラオス調査で、インタビューをした悲しい不発弾事故にあったボンルア君とそのお父さんからのメッセージをご紹介します。

 

インタビューしたのは、2013年9月28日。

非常に悲しい事故で、まだ被害にあったボンルア君(インタビュー当時16歳）の心身の傷もまだ癒えていないなかでのインタビューとなりました。

 

本当は私自身、
悲しい記憶を呼び起こしてしまうため、
インタビュー自体もやりたくないのですが、
ラオスの不発弾の問題の深刻さが知られていない現状で、
これ以上悲しい事故を起こさないようにするためには、
問題をより多くの人たちに知ってもらう必要があります。

 

そして、インタビューをお願いするときにも、
これ以上悲しい事故を起こさないようにするために、
多くの人たちへラオスの現状を知らせるということを約束しました。

ボンルア君は、学校からの下校途中に2m前を歩いていた友達の前で、不発弾(恐らくクラスター爆弾の子爆弾BLU-26)が爆発。

 

友人は、全身に破片を浴びて、即死。

ボンルア君も体中に破片を浴びて、半狂乱のなか、走り回っているところを、助けにきたお父さんに抱きとめられ、病院に連れて行ってもらい、一命をとりとめました。

それでも、ボンルア君には、目の前で友人を悲惨な事故で亡くしたショックや、自身の体にまだ残ったままの多くの破片が、肉体的にも精神的にも大きなトラウマを与えたままです。

インタビューをして、特に強く感じたのは、不発弾の事故で悲しみ、苦しませるのは、決して被害にあった本人だけではないということです。

 

息子を事故で傷つけられたお父さん、お母さん、兄妹。

そして、友人を失ったボンルア君。

亡くなったボンルア君の友人のご家族もいるはずです。

彼らの友達、先生。近所の人たち。

一体どれだけの人たちが一つの事故で、苦しみ、悲しむのでしょうか？

こうした不発弾が日常生活の中に存在する状況を作り出してはいけません。

 

そのことを、ボンルア君のお父さんがメッセージとして、伝えてくれました。

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私は、息子が事故に遭う前は、普通の1村人でした。
しかし、息子が不発弾事故に遭い私の認識も大きく変わりました。
私は、不発弾が残される戦争をここでした人たちに怒りを覚えています。
もしここで戦争がなかったら、私の息子のように被害に遭う人もいなかったでしょう。

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事故当時、ボンルアの友達は12歳、ボンルアは、13歳でした。

人間は、誰でも苦しみを希望に変える力をもっている。

と、私は信じています。

これからボンルア君も、また希望を形にしていけると信じています。

もしも、自分の子どもが不発弾の被害にあったら・・・・。

ボンルア君のお父さんの気持ちを想像してください。

 

クラスター爆弾の問題を知ってもらう漫画の英語版作成へ、ぜひ、ご協力ください。