【取材メモ】10年目の「3・11」

「3・11」前夜、今までの原発関連の素材を使って、ウェビナーLIVE配信を実施、昨日は楢葉町から石碑除幕式の中継カメラ担当、今日は少し避難区域のあたりを久々に取材。常磐線が仙台まで開通したといっても、あいかわらず「いわきー広野」間の折り返し運転が多く、広野の先へいく普通列車は１，２時間に一本といったところ。で、時々仙台行きの特急が止まる。各々の駅舎はキレイにリニューアルされているが、ほとんどが無人駅。コンビニさえない駅も。フクイチ周辺は、やはり除染や道路工事のダンプや重機ばかり。帰宅困難区域の家は、瓦が崩れたままだったり、荒れ放題で痛々しい。楢葉は事故前の6割まで人口が増えたと言うが、その人口には建設関係者も多く含まれているため、もともとの住民の帰還はさして進んでいないという。この10年はいったいなんだったのか。無理やり電車を開通させたとして、何も戻ってはこない。大野駅前にある空間線量計。フクイチのある東側から風が吹くと、若干だが線量が上がる。美しい海と山。しかし、そこには見えない悪魔が今も漂い続けている。