ホームレスW杯出場へ!仲間外れを生まないスポーツの居場所を広げたい
ホームレスW杯出場へ!仲間外れを生まないスポーツの居場所を広げたい 2枚目
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支援総額

10,381,000

目標金額 3,500,000円

支援者
627人
募集終了日
2025年6月30日

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2025年06月11日 14:00

【よくある質問#1】「ホームレス・ワールドカップ日本チームの選手はどうやって選ばれるの?」

ダイバーシティサッカー協会事務局です。

 

514日のプロジェクト開始からこれまでに、270名を超える方からご支援いただき、第2目標金額に向けて引き続きチャレンジしています。

ホームレス・ワールドカップに関して多くの質問をいただきましたのでお答えしていきたいと思います。今回はクラウドファンディングにご支援をくださった方から、実際に訊かれた質問です。

 

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●質問#1
「ホームレス・ワールドカップの日本選手はどうやって選ばれるの?」

 

たしかに、本物のサッカーの日本代表のように、たくさんの競技者の中から選りすぐりの選手を集めて、、、というようなことをイメージした時、「それをホームレスの人たちでやるの???」と不思議に思われるのは当然かもしれません。

 

そこで、ここでいう「ホームレス」の人たちとはどんな人たちなのか、また、私たちダイバーシティサッカー協会が実際にどういうプロセスで選手の選考をしているのかを、以下でご紹介したいと思います。

 

 

●ホームレス・ワールドカップ代表は、「ホームレス」ではない???

私たちはよく、ホームレス・ワールドカップに出場する選手たちは「ホームレス」ではないのです、というご説明をしています。

 

これには2つの意味があります。ひとつは、この大会に出場する選手たちの経験は、日本で暮らすみなさんの多くがイメージする「ホームレス」状態とは、かなり異なる可能性がある、という意味です。

 

これは「ホームレス homeless」という言葉についての、国際的な標準的理解と日本の行政的定義や一般的イメージとが大きく違うということから来ています。

 

もうひとつは、日本チームのメンバーのみなさんは、既にそれぞれ(広い意味での)「ホームレス」状態を脱する過程にあり、現時点で「ホーム」がない方たちではないのだ、という意味です。彼らはすでに何らかの支援団体を通じて支援を提供されています。その支援の一環として「ホームレス・ワールドカップに挑戦する」という機会を利用してもらっているのです。

 

もう少し詳しくみていきましょう。

 

 

●ホームレス・ワールドカップの出場資格とは??

まず大会が規定する出場資格は、次のようになっています。

 

(1)   16歳以上であること
(2)   ホームレスワールドカップに未出場であること
(3)   以下の条件のいずれかを満たすこと
 a. 大会前1年以内に「ホームレス」状態を経験した
 b. ストリートペーパーの販売を主たる収入源としている
 c. 難民認定申請中で

である、または、過去に難民認定申請し現在は在留資格がある
 d. 依存症からのリハビリテーション中で、大会前2年以内に「ホームレス」状態を経験した

(Homeless World Cup Foundation HPより)

 

また「ホームレス」の意味がそれぞれの国で異なる可能性があることを考慮して、各国の派遣団体(”ナショナル・パートナー”といいます)は、その国の法的定義または専門家による定義にしたがって、それぞれに「ホームレス」の資格を定義してよいことになっています。

 

そこで日本のナショナル・パートナーであるダイバーシティサッカー協会は、昨年のソウル大会を目指すにあたり、有識者を集めた委員会をひらき、独自の「ホームレス」の基準を策定しました。

 

これによって、多くの方が持つ「ホームレス=路上生活」というイメージとは大きく異なる方にも参加の門戸を開くことになりました。

では実際にどんな人たちなのか、上の出場資格に沿って、ひとつひとつ少し詳しくみていきましょう。

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Photo:Anita Milas

 

(1) 16歳以上であること
まず年齢の基準が、16歳以上とされています。大人でなければいけない、というふうにも取れますが、かなり若い時から参加することができる、とも言えそうです。

 

実際に出場国のなかには、10代後半から20代の若者中心でチームを構成しているところも多いようです。これは世界的には、例えば孤児院で暮らす子どもや、ストリートチルドレンといわれるような人たち、またスラムのような劣悪な居住環境に暮らす人たちも「ホームレス」であると考えられているからです。

 

そして実は、昨年ソウル大会の日本チームにも、大会中に17歳の誕生日を迎えた方が参加していました(クラファンページにも登場してくれています!)。他にも8人中20代が4人で、あとは30代40代60代が1人ずつでした。

 

日本でも、社会的養護と言って、なんらかの事情で親元で暮らすことのできない子どもや若者が、児童養護施設や里親家庭、自立支援ホームと言われる施設などで暮らしていて、その数は4万2千人に上ります。

 

しかし、制度的に一定の年齢(18歳や20代前半)以上になると施設を出なければならず、その後生活が困窮して、路上生活になったり、ネットカフェなどに宿泊する状態を経験する方が多いと言われています。

 

また社会的養護の枠組みには当てはまらなくても、さまざまな事情で両親の家を出なければならず、行き場がなく困窮する若者が増えていることから、彼らに住む場所を提供する若者向け居住支援の必要性が高まっていると指摘されています。

 

そこで私たちは「ホームレス」を広い意味での「不安定居住」を含むものとして定義し、こうした「一歩間違えば住むところを失いかねない」状態にある若者も、支援団体の推薦があれば、代表選手にチャレンジしてもらうことにしています。

 

 

(2) ホームレスW杯に未出場であること(=出場は一生に一度だけ!)
二番目の条件は、まだホームレス・ワールドカップに一度も出たことがない、ということです。つまり、この大会への出場が一生に一度しか許されない、ということを意味します。

 

なぜならこの大会の目的のひとつが、「ホームレス」状態にある人がその状態を脱するのを支援することにあるからです。

 

実際、住所不定のままでは、海外渡航に不可欠なパスポート取得ができません。過去の大会に出場した方のなかには、長い放浪と路上生活が続くなかで「失踪宣告」 (=法律上死亡したものとみなされる)を受け、戸籍を失っていた方もいました。

 

そうした方が住所を得てパスポートを取得するためには、支援団体を通じて一時的な住まいを得るところからはじまり、ご家族との関係の回復、生活保護の受給申請、安定的な住居への入居、という長いプロセスを経なければいけません。

 

元々の「家を失う」きっかけが、恋人や親など身近な人の死といったトラウマ的な出来事である場合もあり、生きる意欲が著しく低下していたり、PTSDがあったり、というなかで、上に述べたような長いプロセスを乗り切るのは容易ではありません。

 

そんなとき「ホームレス・ワールドカップに挑戦したい」という意欲が、社会生活を取り戻すための困難なプロセスの支えになることがあります。

 

でももっと大事なことは、「家のない」状態に二度と戻らない、ということです。ホームレス・ワールドカップに出ることが、一時的な住所獲得で終わってしまっては、「ホームレス状態の脱却」とはいえません。

 

出場する前も後も、生きる意欲と、それを支える支援の体制が持続することが、必要不可欠です。

 

だから私たちはまず、そうした継続的な支援体制を提供することのできる若者支援団体や生活困窮者支援団体を通じて、候補選手を推薦してもらうことを原則としています(路上や夜の街に出ていって、直接選手をお誘いしたりしているわけではないのです!)。

 

 

(3)a. 1年以内に「ホームレス」状態を経験した
三つ目の条件として、「ホームレス」と呼べる状態を「いつ」経験したのか、ということが規定されています。原則は「1年以内」ということになっています。

 

これは、既に「ホームレス」状態を脱して安定した生活環境が確保できているなら、もうこの大会は必要ないですよ~、ということです。繰り返しですが、現在進行形で「ホームレス」状態からの脱却の途上にある人の支援の一環に、上手に組み込んでください、ということだと私たちは解釈しています。

 

もうひとつ触れておきたいのは、「ホームレス」と呼べる状態は、固定的なものではない場合も多いということです。

 

例えば、寮付きの仕事をしていて急に解雇された場合、所持金があればカプセルホテルやネットカフェに泊まったり、友人宅に泊めてもらったりしながら次の仕事を探すかもしれません。次の仕事がなかなかみつからず、所持金が尽きれば、路上や24時間開いている公共施設内などで一夜を明かさなければならないかもしれない。

 

早期に運よく支援団体につながれば、一時的なシェルターに入居できるかもしれない。でもそこにもいつまでもいられるわけではない。再び仕事を得られたとしても、また不安定な雇用に戻るだけかもしれない…

 

こうした不安定な状態から脱するのに、1年で十分かはわかりません。でも1年のうちにちょっとしたきっかけで「不安定居住」の状態に陥る可能性のある人は、かなりの数に上るのではないか、という想像はできます。

 

 

(3)b. ストリートペーパーの販売を主たる収入源としている
「ホームレス」状態が固定的なものではなく、多様な「不安定居住」の状態を行ったり来たりするものだとすると、やはり一旦「家がある」状態になったから、と支援を途切れさせない方がよさそうです。

 

例えば、ホームレス状態を経験した方が継続的な収入を得ることを支援する方法として、ストリートペーパーという、路上で新聞や雑誌をホームレス当事者自身が販売するというスタイルの支援の仕方があります。

 

実はホームレス・ワールドカップは、このストリートペーパーを発行する団体の国際ネットワーク(Internaltional Network of Street Paper: INSP)の国際会議がきっかけで始まりました。日本では雑誌『ビッグイシュー日本版』を発行しているビッグーシュー日本という会社がこのネットワークのメンバーです。

 

昨年のソウル大会の日本チームには、ビッグイシュー販売員の方が2名参加しました。お二人とも、雑誌販売を主な収入源にしながら、いまは安定した家のある状態を確保しています。

 

 

(3)c. 難民認定申請中である、または、過去に難民認定申請し現在は在留資格がある
この資格は、少しわかりにくい言い方になっています。世界には、紛争や迫害などを逃れて母国を離れて暮らす「難民」の方がたくさんいます。その数は増加の一途を辿っていて、2024年は1億2000万人に達したそうです。

 

しかし、受け入れ側の国で正式に「難民」として認められるのは、容易ではありません。実際にやむにやまれない事情で祖国を逃れてきた、と認められなければ、定住資格を得られません。

 

なかでも日本は、世界的にも難民認定率が非常に低いことが知られています。近年は申請者の数が毎年1万人を超えるようになっていますが、認定者の方は最も多かった2023年でも303人に留まっています。

 

ホームレス・ワールドカップの出場資格は、難民認定の申請手続きをして結果を待っている最中でもいいし、認められた後でもいい、ということになっているわけです。つまり「祖国に帰ることができない」ことも「ホームレス」と考えよう、ということです。

 

祖国の家を捨てて別の国に難民としての受け入れを求める人たちは、当然受け入れ先の国に家がありません。申請中に生活費の補助やシェルターが提供される場合もありますが、その準備が整わない間に所持金が尽きれば、路上生活に陥ることも珍しくありません。

 

難民認定を受けて定住資格が得られたとしても、祖国で身につけたスキルや資格が通用せず、また言語の壁があることから、本来の能力に見合わない仕事に甘んじなければならない場合が多いようです。

 

私たちは、今年のオスロ大会に向けて、日本チームにも「難民」の方が参加できる道を模索してきました。結果として2名の方に参加していただくことができそうなのですが、多くの候補の方は一時的にでも日本を出国するということが困難であるため、参加資格はあるのに大会には参加できない状態だということがわかりました。

 

だから今回のクラウドファンディングの第三目標として、そういう出場資格はあっても海外渡航ができない方がサッカーを継続して楽しむことができる居場所を新たに創出することを目指しているのです。

 

 

(3)d. 依存症からのリハビリテーション中で、大会前2年以内に「ホームレス」状態を経験した
最後は、依存症のリハビリテーション中の方で、かつ2年以内に「ホームレス」状態になった方、という条件が挙げられています。ヨーロッパなど先進国でも、アルコールや麻薬、ギャンブルなどの依存症は「ホームレス」状態になるリスク要因として認識されています。

 

そうした方の場合、「ホームレス」と呼べる状態になったタイミングを過去1年以内ではなく、2年以内までオーケーにしましょう、というルールになっているわけです。それだけ依存症から回復することには時間がかかるものだという認識があると言えるでしょう。

 

アルコールやギャンブルに依存することは、意志が弱いとか、だらしがないとか、その人自身に責任があるとみられがちです。しかし依存症は精神疾患・精神障害のひとつであり、自分の意志だけではどうにもできないものだというのが専門家の共通理解です。

 

治療には、長い期間自助グループに通所したり、住み込みのリハビリテーション・プログラムに参加したり、ということを続けなければいけません。私たちダイバーシティサッカー協会の国内活動には、こうした依存症からのリハビリテーションを行う団体も参加していて、今回のオスロ大会にもそこから推薦された方がチャレンジしようとしてくれています。

 

 

●おわりに

少し長くなってしまいましたが、大会が規定する「ホームレス」の意味は、日本の多くの人がイメージする「ホームレス」とはかなり異なる、ということがわかっていただけたでしょうか?

 

それに合わせて、私たちダイバーシティサッカー協会も、「ホームレス」とは様々な「不安定居住」を含むものと幅広く定義しています。

 

また、一生に一度しか参加できないホームレス・ワールドカップへの出場が、その方が「ホームレス」から抜け出し「安定した居住状況」を継続していくための支援の一部に位置づけられることを大事にしています。

 

だから、サッカーが上手いか下手かで選手を選考するのではなく、選手を直接支援する他の支援団体と協力しながら、その人にあった支援プログラムを一緒に作り上げることを目指しているのです。

 

ダイバーシティサッカー協会代表理事
鈴木 直文

 

----------

多くの皆さまに私たちの取り組みについて知っていただき、ご共感いただき、温かい応援メッセージやご寄付をお寄せいただきましたこと、職員一同、心より感謝申し上げます。

第一目標を達成したことで選手8名とスタッフ2名を派遣することができますが、より充実したサポート体制や、社会的困難を抱える当事者の帯同のために、第二目標達成を目指して挑戦しています。

道のりは簡単ではありませんが、引き続き皆様からの熱い応援をお願いするとともに私たちも諦めず頑張ってまいります。 

 

 

リターン

3,000+システム利用料


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3,000円でシンプル応援コース

●お礼メール
●2025年度の活動報告書

申込数
327
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2026年7月

10,000+システム利用料


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10,000円でシンプル応援コース

●お礼メール
●2025年度の活動報告書
●HPにお名前掲載(希望制)
・ホームレス・ワールドカップ2025オスロ大会の日本代表チーム特設ページにお名前を掲載させていただきます。
●応援メッセージを横断幕に掲載(希望制)
50文字以内でお寄せいただいたメッセージを掲載した横断幕をW杯へ持っていきます!

申込数
87
在庫数
制限なし
発送完了予定月
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1 ~ 1/ 22

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