永青文庫早春展刀剣作品紹介16　猿猴捉月図三所物

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本プロジェクトと同時開催中の令和4年度早春展「揃い踏み 細川の名刀たち―永青文庫の国宝登場―」への出品作品紹介第16回目です。

 

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重要美術品「猿猴捉月図三所物」

目貫・笄：後藤乗真、室町時代（16世紀）
小柄：後藤通乗、宝永7年（1710）
 

 

重要美術品「猿猴捉月図三所物」

目貫・笄：後藤乗真、室町時代（16世紀）
小柄：後藤通乗、宝永7年（1710）
 

室町時代の祐乗に始まる金工師の家系・後藤家。足利将軍家や織田信長、豊臣秀吉、徳川将軍家といった為政者の抱え工として、幕末まで三所物（刀の外装に付ける小柄・笄・目貫）を中心に手掛けました。黒色の地板に金で文様を立体的に表した後藤家の刀装金具は格調高く、それらは「家彫」と呼ばれ、武家において重用されました。

永青文庫には、後藤家による作品が多数伝わっています。こちらは、「猿猴捉月」の故事をモチーフにした作品。「猿猴捉月」とは、猿が水面に映る月を取ろうとして溺死してしまったことから、身の程知らずの望みを持つと失敗することのたとえです。猿の体毛は毛彫で表現されるなど、精緻な技が見て取れます。

 

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展覧会は５月７日まで、プロジェクトは５月８日まで続きます。引き続き、ご協力賜れますと幸いです。